今回ご紹介するのは、SATOさんの作品です。
キュレーターは、福祉実験ユニット・ヘラルボニーの松田 文登さんです。

キュレーターより 《松田 文登さん》

みずみずしく、軽やか。
日々の心模様、日々のアートに。
SATO

弾むように軽快なタッチと、重なり合う色たち。
そのひとつひとつに生命が宿っているかのように、いきいきと楽しそうに踊り出す。

米国ボストン生まれのSATOさんは、10歳のサマーキャンプで水彩画と出会って以来、毎日1枚の絵を描き、その作風は水玉、ジェリービーン形の円、ひらき切った「一文字」、あるいはそれらのコンビネーションと、ゆるやかに変化し続けている。

SATOさんのアートが放つ瑞々しい輝きは、プロダクトに形を変えても決して色あせない。冒頭の作品「Festival」は、ヘラルボニーが運営するライフスタイルブランド「HERALBONY」のインテリアにも起用されている。リズミカルに跳ねるその色彩は、人々が集いあう「フェスティバル」の高揚感をまさに連想させる。

ささやかな日々の積み重ねこそが、何よりも愛おしいことに気付かせてくれる。

本ページで、SATOさんの心の色に触れてください。

プロフィール

SATO
本名・本山慧(もとやまさとる)。
1999年米国ボストン生まれ、メガネと補聴器をかけた、身長120cmのアーティスト。軽度難聴をもつ低出生体重児として、小さく生まれ、ゆっくり育つ。のちに知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断された。発語はほとんどない。10歳のサマーキャンプで、水彩画と出会う。以来、自宅でも、毎日1枚の絵を描くようになった。好きな音楽を聴きながら、その日選んだ2~3色で、大判画用紙を埋め尽くしていくスタイルは変わらない。米国製グランバッハー社の透明感ある水彩絵の具24色セットを愛用している。地元のサポートグループ「ボストンスペシャルニーズ(BSN)」メンバーとして、数々のアートフェアに出品。余暇には、ボストンの障害者のためのさまざまなアートクラスで、さをり織り、ピアノ、ダンスを楽しんでいる。散歩しながら、鉄塔と通風口の写真を撮るのが好き。絵本「バムとケロ」シリーズの大ファン。


プロフィール

松田 文登(まつだ・ふみと)

株式会社ヘラルボニー代表取締役副社長。チーフ・オペレーティング・オフィサー。大手ゼネコンで被災地の再建に従事、その後、双子の松田崇弥と共に、へラルボニー設立。自社事業の実行計画及び営業を統括するヘラルボニーのマネージメント担当。岩手在住。双子の兄。日本を変える30歳未満の30人「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN」受賞。日本オープンイノベーション大賞「環境大臣賞」受賞。

 


これまでのHEARTS & ARTSは、こちらのページでご覧いただけます。

関連リンク

  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア
ページトップへ