2011年9月16日
第23回地域福祉を支援する「わかば基金」 贈呈式を行いました。
地域に根ざした福祉活動をしているグループに、支援金もしくはリサイクルパソコンを贈り、活動を応援する「わかば基金」。23回目となる今回は、全国で15グループに支援金を、21グループにリサイクルパソコンを贈ることになりました。
9月16日(金曜日)、渋谷のNHK放送センターに首都圏の団体を招いて、贈呈式を実施しました。
7つのグループがご出席
この日の贈呈式には、下記の首都圏の7つの団体にご出席いただきました。
- 特定非営利活動法人茨城県中途失聴・難聴者協会(茨城県つくば市)
- 中途失聴や難聴者への理解促進と要約筆記の普及活動をしている。 今回の支援で、要約筆記に必要なプロジェクターやスクリーンなどをそろえ、普及活動に利用する。
- 特定非営利活動法人子育て支援グループ ひまわりのお家(茨城県水戸市)
- 障害のある子もない子も一緒に育てる「統合保育」の保育園。 3月の東日本大震災で建物にかなりの被害があり、安全・安心な環境をつくるため、支援金で玄関の増設と耐震補強工事をする。
- ウェル&グリーンファームのだ(千葉県野田市)
- 障害のある人たちの農作業や農業体験の交流イベントも開催している。 醤油粕やオカラなど地域で廃棄されるものを、資源として活用し、堆肥も作っている。今回の支援で、堆肥を作るための農機具と運搬に使う軽トラックを購入する。
- 音訳ボランティアグループ(御茶ノ水)(東京都千代田区)
- 高齢の方や視覚障害のある人に録音図書を製作し、音訳での情報提供をする。 今回の支援でデジタル録音図書を制作する機器をそろえる。また、発達障害の子どもたちのためにマルチメディア教科書の製作にも取り組む。
- 日高点字の会(埼玉県日高市)
- 点訳活動を幅広く行うほか、視覚障害のある人のために、パソコンでの音声読み上げソフトの操作を学べる講習会や訪問サービスを行っている。 パソコン操作習得の要望が多くなり、サポート体制を充実させるために申請。
- 特定非営利活動法人愛育学園すみれ(東京都世田谷区)
- 肢体不自由や知的障害のある子どもたちのデイサービス事業所。 子どもを育てる中でひきこもりがちになる親も多く、パソコンでネットワークを繋げ、親たちの交流する機会を増やすために申請。
- スマイルパソコン ボランティアサークル(東京都大田区)
- 障害のある人へのパソコン教室。 障害の特性や得意な操作方法などに配慮して、きめ細かいサポートをしている。就労にもつながるため希望者も多く、要望に応えるために申請。
各グループが活動を披露
千葉県野田市で活動している「ウェル&グリーンファームのだ」で、プロジェクトリーダーを務める遠藤 尚志さんは、午前中に農園でのほうれんそうの種まきを終えて駆けつけてくれました。 農作業で顔はまっくろに日焼け、めがねをはずすとめがねの後だけ白く残っているほどでした。 主に知的障害のある人たちが農作業に励んでいるファームで、農業も就労も福祉もエネルギーも完結できる循環型社会の構築に向けて奮闘されている様子を話されました。
埼玉県日高市を中心に活動している「日高点字の会」の皆さんは、見えない人でも触って起伏が分かる立体地図を披露しました。日高市には曼珠沙華の群生地があり、地図はその場所を点字で立体的にしたものです。地域密着で活動されている様子がうかがえました。
わかば基金の充実に向けて
地域福祉にとって厳しい時代になっています。そんなときだからこそ、地域に芽吹いた活動を、もっと応援したいと、NHK厚生文化事業団は、NHK、NHK交響楽団とともに「N響チャリティーコンサート HOPE」を開催しました。その純益で「わかば基金」をさらに充実し、多くの団体を支援することができました。 コンサートは、9月4日(日曜日)に開催しました。詳しくはこちらをご覧ください。別ウインドウが開きます。
支援先
今年度の支援グループについては、下記のわかば基金のページをご覧ください。
これまでの支援先の活動も紹介しています。地域のニーズに合わせたユニークな活動がたくさんあります。詳しくは、わかばなかまのページをご覧ください。別ウインドウが開きます。