パラリンピアンがやってきた!栃木県上三川町で開催しました
公開日:2017年11月22日
11月17日、晴天のもと「パラリンピアンがやってきた!子どもたちとの交流教室」を栃木県上三川町立明治南小学校で開催しました。
今回のパラリンピアンは、リオデジャネイロパラリンピックの陸上女子100mと走り幅跳びで入賞した大西瞳選手。(大西選手のプロフィールはこちら。)
ほかに技師装具士の第一人者・臼井二美男さんと、臼井さんが始めた義足ランナーの団体
「スタートライン東京」の選手会長・水谷憲勝さんも同行しました。
講演~「義足ってかっこいい!」~
午前10時40分に全校143人が体育館にあつまり、お話を聞きました。
大西瞳さんが右足を切断しなければいけなくなった原因は、風邪。20代のころバスガイドとして働いていましたが、ある日風邪の細菌が原因で、右足をふとももから切断せざるを得ない状態になったそうです。
当時は「将来への不安で毎日泣いていた」そうですが、技師装具士の臼井さんに出会い、「走れるようになるとキレイに歩ける」と聞き、走るようになります。
やがて大会に出て義足を「かっこいい」と思えるようになると自信がつきはじめ、海外旅行に行けるくらい活発になったと話しました。
いまの生活については、「不便だけど不幸じゃない」「いま足が生えたら困る」といいます。
子どもたちにも「思い描いた通りにならないことがあっても、それは悪いことじゃない。それが人生を変える転機になるかもしれない」と、人生にいろいろな可能性があることを伝えました。
話を聞いた男の子は「義足のイメージがガラっと変わった!」と話していました。
その後は選手が実際に競技用の義足に履き替えたり、みんなの前をダッシュ!子どもたちは大騒ぎで「はやい」「義足つけてみたい!」と声をあげました。
みんなでかけっこ&義足体験
お話の後は1~4年生が選手と陸上教室。
校庭で体操が終わると、さっそく大西選手も交じってヨーイドン!
かけっこ以外にも、大きく手を振る・足を前に出すなど、走るうえで大事なポイントを教わりました。
一方、体育館では5~6年生を対象に、臼井さんによる義足体験教室。
思いっきり走る大西選手を見ていた子どもも、実際につけてみるとゆっくり歩くのがせいいっぱいです。臼井さんや友達の手を借りながら初めての感覚を楽しみました。
最後には5、6年生も校庭に合流し、全校児童+選手たちのリレー大会を開きました!
体験が終わるともう給食の時間。大西選手が1年生の教室に入ると、黒板には「ようこそ!大にしひとみさん」と華やかな装飾が。友達や家族の話で盛り上がりながら、かんぴょうの入った「かみなり汁」など地元の食材を使った給食を一緒にいただきました。
お別れの時には全学年のこどもがあつまり、選手たちにサインをねだったり、校門を出るまで見送ったりし、みんなすっかりファンになっていました。
選手プロフィール
大西瞳(おおにし・ひとみ)選手
2016年リオパラリンピック 走り幅跳び 6位入賞
100m 8位入賞
情報バラエティ番組「バリバラ」の司会者、義足者のファッションショーや写真集のモデルなど、多方面で活躍。