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活動リポート

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2014年7月10日

「“福祉のすきま”を仕事にする」1回目を開催しました

7月10日午後6時半、渋谷区勤労福祉会館で「ハートカフェ@渋谷」を開催しました。
7月のテーマは「“福祉のすきま”を仕事にする」。
初回のこの日は、1時間500円の利用料金で近所の親同士が子どもを預けあえる「子育てシェア」というシステムで、子育て世帯を応援している甲田 恵子さん(株式会社AsMama代表)にお話しいただきました。

甲田さんは、子どもにも恵まれ仕事も順風満帆だった2009年、突然のリストラにあいました。その後、職業訓練校に通い始めたのですが、そこには子どもが生まれたために仕事を辞めざるを得なくなった女性たちがたくさんいたそうです。甲田さん自身も仕事ばかりで子どもにかまってあげられなかったことや、子どもが体調を崩して保育園からの急な呼び出しで早退したり、仕事を休んだり…。子育ても仕事も中途半端になってしまうことを悩んでいたそうです。いつも『子どもを安心して預けられる仕組みがあれば・・・』。この思いは職業訓練校で知り合った女性たちも同じだったそうです。
甲田さんは一念発起して会社を興します。そして生まれたのが「子育てシェア」です。

「子育てシェア」は、「子どもが家の鍵を忘れてしまって家に入れない」、「保育園の迎えに間に合わない」といった急なときや、「美容院に行きたいけどちょっと預かってほしい」などお母さんたちがちょっと時間を作りたいときなどに、インターネットのAsMamaのサイトに「助けて」と声を上げると、近所の顔見知りの人たちが1時間500円の利用料金で助けてくれるシステムです。
甲田さんがこだわったのは「親子の安心感」です。そのため、「子育てシェア」を利用登録する前には必ずAsMamaが開くイベントや集会に参加してもらい、近所の顔見知りを作る段階を踏むそうです。
知っている人であれば、親にとっては心強いし、子どもも知り合いのもとだと自然と笑みがこぼれてくるそうです。

甲田さんは「『子育てシェア』は働く親たちのセーフィティーネットの1つになります。また『子育てシェア』を経験した人たちが増えて、成長していけば、介護や教育など様々な分野の共助につながるものになりえます」と話しました。

甲田さんのお話のあとは、質疑応答に加えて、参加者全員で「自分ならどうやってこの取り組みを広げたり、さらに良いものに出来るか」について考えあい、発表しました。 ITの会社で働いている方は、自分のノウハウを生かしたり、派遣社員の方は女性の多い職場で広めてゆくなど、みなさんがそれぞれの立場で「自分のこと」として考えて話してくれました。

参加した皆さんからは「子どもが小さいときに『子育てシェア』があれば良かった」、「面白い仕組み。今後、何らかの形で貢献してみたい」などの感想が寄せられました。

7月は毎週木曜日

7月は、毎週木曜日にハートカフェを開催しています。次回以降のハートカフェもぜひご参加ください。  

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