2014年9月18日
ハートカフェ@渋谷「当事者が語る、認知症」第3回を開催しました
9月18日午後6時30分から渋谷区勤労福祉会館で「ハートカフェ@渋谷」を開催しました。9月のテーマは「当事者が語る、認知症」。第3回は藤田 和子さんが「人から見えにくい認知症初期の生きづらさ」をテーマに自らの経験を話しました。
藤田さんは7年前に認知症と診断されました。きっかけとなったのは「コーヒーゼリー事件」。冷蔵庫を開けると、デザートにとってあったはずのコーヒーゼリーがない。娘に「あんた食べたんでしょう」と聞くと、「えー、お母さん思い出してよ」と。言われると自分が食べている姿は頭に思い浮かぶ。でも、いつ食べたのかはっきりとは思い出せないという状況だったといいます。
一般的な認知症の人のイメージと違って、たいていのことは自分でできるので、「あなた本当に認知症?」といわれるが、周りからは理解されづらい苦労もたくさんあるといいます。たとえば外出先で道に迷いそうになる、実際には迷わなくても、「迷子になってしまうんじゃないか」と子どもが感じるような不安感を常にもって外出していると、その一例を話しました。
後半は参加者が5つのグループに分かれ、「友人から認知症と診断されたと告白されたらどうする?」をテーマに話し合いました。「まずは告白してくれた勇気を受け止め、そこから、何ができないか、何が必要かを一緒に考えていくことが大切」「『認知症の人』ではなく、これまでどおりの友人として前向きに考えていく」などの意見が出ました。