2012年12月 3日
今年も盛況! 福祉施設の手づくり製品販売会
12月3日と4日、渋谷区と震災の被災施設の製品を集めた販売会「手づくりの心 届けます市」を、東京・渋谷のNHK放送センターで開催しました。
開催期日は「障害者週間」にあたります。放送センターで働く職員やスタッフに、福祉をより身近に感じてもらい、障害のある人への理解と支援の輪が広がっていくように、という思いを込めて、NHK共済会とともに昨年から実施しています。
被災地で作られた製品を販売
今年の販売会では、放送センターのある渋谷区内の9つの福祉施設に加えて、東日本大震災で被災した東北の福祉施設の製品を販売しました。
津波で全壊した施設、仕入先や販売先を失った施設、別の地域への避難を余儀なくされた施設など、震災からもうすぐ2年が経ちますが、震災前の状況に戻れていない施設が少なくありません。
テーブルには、とろろ昆布や油麩、味噌などの東北地方ならではの加工品や、仕事が激減してしまった福島第一原発周辺の作業所が連携して作っている、ひまわりの種が入った缶バッジなど、復興への思いがこもった手作り品が並びました。
何度も被災施設に足を運んでいるという担当の方が、それぞれの製品の成り立ちや被災施設の現状を丁寧にお客に説明しながら販売にあたっていました。
個性豊かな製品が勢揃い
身近なところで障害のある人たちが製品を作っていることを知ってもらえるように、販売会には渋谷区内の福祉施設に出店していただいています。
各施設がふだん製作・販売している、焼き菓子、革製のブックカバーやしおり、織物のバッグや羊毛フェルトのアクセサリー -- 色や形、デザインが一つ一つ異なるのが手作りならではの味わいです。各施設から“売り子”として訪れた障害のある人達の呼び込みの効果もあって、会場は多くの職員やスタッフでにぎわいました。
店舗を持たない福祉施設は、製品の展示・販売の機会がなかなか得られないのが現状です。
売上が増えれば給料(工賃)の増加にもつながるのはもちろんのこと、製品を通して人と関わることで、障害のある人の働く意欲の向上や、社会経験につながります。
「自分たちの製品を多くの人にPRできてよかった」と福祉施設の人は参加の感想を口にしていました。
障害がある人への支援はさまざまな形があります。福祉施設の製品を購入することも支援の一つの形です。
NHK厚生文化事業団では、障害がある人への理解と支援の輪が広がるよう、今後も福祉施設のとりくみを応援できればと考えています。