「認知症とともに生きるまちへ! 地域ミーティング」を10月31日(木曜)に東京・港区の高輪区民センターで開催しました。
この地域ミーティングは、「認知症の人が自分らしくいきいきと暮らせる地域をつくるために何が必要なのか、何ができるのか」を参加者一人ひとりが“自分事”として考えてもらうために各地で開催しています。都内では初の開催となり、約80人の参加者が都市部ならではの悩みなどを話し合いました。

トークセッション

まずは、認知症の当事者として各地で講演や積極的な発信を行っている丹野 智文さんと山中 しのぶさん、福祉ジャーナリストの町永 俊雄さんが「私たちが思い描く、認知症とともに生きるまち」をテーマにトークセッションを行いました。
認知症になったとき、地域でいきいきと暮らすためには、丹野さんも山中さんも「ふだんからの仲間とのつながり」が大事だといいます。“予防する”のは難しいが、“備える”ことはできます。今、友達や夫婦、仕事との関係を大事にしておくことが認知症になったときの“備え”になると訴えかけました。

グループミーティング

その後、80人近い参加者が10のグループに分かれて、グループミーティングを行いました。グループのメンバーは、認知症の人の家族、保健師、学生、地域包括支援センター職員、ボランティアなどさまざまな立場の人たちが混在しています。
この地域ミーティングでは、話し合いのテーマは設定しますが、結論を出す必要はなく、いろいろな立場の人が自分が考えていることを自由に話し、周りはそれを聞くという過程を大事にしています。
「マンションのセキュリティーが厳しすぎて、地域で孤立してしまう」という都市部ならではの悩み、4コマ漫画付きのドリップコーヒーを作り、認知症についての理解を地域住民に広めるための取り組みを行っている明治学院大学の学生さんたちからの報告、「いろんな人と交流して、声を聴くことが大事だと思った」といった感想なども聞かれました。


NHK厚生文化事業団では、今後も各地でこのような地域ミーティングを行っていく予定です。お近くで開催の際は、ぜひお気軽にご参加ください!


主催

NHK厚生文化事業団

共催

港区、社会福祉法人 新生寿会、特定非営利活動法人 介護者高齢者支援・けあポート

後援

明治学院大学社会学部付属研究所

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