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NHK HEARTSには、地域に根ざした福祉活動をしているグループに支援金やリサイクルパソコンを贈り、その活動を応援する「わかば基金」という支援事業があります。その支援団体を紹介するのが「わかばなかま」です。
今回は、昨年の第32回わかば基金で支援した「コミュニティカフェicocca(NPO法人icoccaひのみなみ)をご紹介します。

※わかば基金とは・・・
「わかば基金」は、地域に根ざした福祉活動を進めているグループを支援しその活動を支えています。申請時期は、例年2月はじめから3月末に行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

「地域の誰もがいつでも気軽に来られる居場所になりたい」と、2020年10月、横浜市日野南地区に誕生した「コミュニティカフェicocca(いこっか)」。開店にあたって、わかば基金の支援金を活用して車いすやベビーカーでも入れるように店舗の一部を改修し、スロープを設置。バリアフリーにできたことで、誰にでも来てもらえる環境を整備することができたとのこと。
昼食や飲み物を楽しめるだけでなく、乳幼児親子の交流会や高齢者向けの介護予防体操などのイベントももりだくさん。夕方には小学生たちが集まって遊んだり、宿題をしたり。いつでも誰でも集まれる地域の憩いの場になっています。緊急事態宣言下では集まることはできませんでしたが、今、にぎわいが戻り始めています。

コロナ禍だからこそ必要な居場所

icoccaのある日野南地区は閑静な住宅街。駅から離れていることもあり、地域にはお茶を飲みながらおしゃべりしたり、ちょっと休憩できたりする場所がありませんでした。また、地区の住民4200人ほどの約44%が高齢者。孤立を防ぐためにも地域にいつでも誰でも来られる居場所が必要とされていました。

そこで立ち上がったのが、小学校のPTAで知り合った池田邦子さんと鳥海知恵子さん。icoccaの共同代表です。2人とも自分たちの暮らす町がともに助け合い・支えあえる、そんなつながりのある地域であってほしいと考えていました。2016年から子どもの交流会や高齢者のための食事会などのイベントを開催するなどして、地域の人々と知り合えるきっかけづくりを展開してきました。しかし、イベントだけではその場の出会いで終わってしまいがち。活動する中で「普段からの居場所」の必要性をますます強くしていきました。

そして昨年、市の助成も得て、念願の居場所をコミュニティカフェという形で実現したのです。

開店にこぎつけたのは2020年10月。コロナ禍での開店に不安はなかったのか尋ねると、池田さんも鳥海さんも「こんなときだからこそ必要なんです!」ときっぱり。いつ誰が来ても良いように毎日ランチの準備をし、集まれるきっかけにとストレッチ教室やアクセサリー作りのワークショップ、季節ごとのイベントなどを開催し続けました。すると、日に日に来客が増えていったそうです。

「何もない日々に鬱々としていた中で息抜きになった」、「人の話し声があるとほっとする」、「やっと子どもを家族以外の人とふれあえさせられた」―――icoccaを訪れる人たちからの感想を聞くたびに、池田さん・鳥海さん・スタッフの皆さんは『コロナ禍にこそ開店できてよかった』と心から感じているそうです。

つながりを絶やさないことでつながれた地域の人々

地域の人々に認知され、にぎわい始めた矢先の2021年1月。2度目の緊急事態宣言が発令されました。人が集まる場所での食事の提供やイベントなどは休止せざるを得なくなりました。そこで食事の提供は弁当に切り替えました。SNSで、スタッフの皆さんに起こったちょっとした出来事や感じたこと、街の情報などの発信を続けるなど、つながりを絶やさないようにしました。
すると、これまでの利用者だけでなく、テレワークをしている若い人や持病で人との接触を控えている人などが弁当を買いに来てくれるようになったそうです。これまで見えなかった地域の人々との新たなつながりができたのです。

「一人じゃないよ」---若い人たちにも届けたい思い

9月末の緊急事態宣言の解除後、イベントなどが再開されるようになりました。
取材に訪れた日は、乳幼児と保護者同士が交流できる「おやこひろば」の日でした。この日は3組の親子が参加。保育士でもある鳥海さんが子どもたちと手遊びをしたり、絵本を読み聞かせたり。その後、子どもたちは自由におもちゃ遊びをして、その間に保護者同士は気兼ねなくおしゃべりを楽しんでいます。時には鳥海さんに子どものことを相談したりしていました。

女の子と参加した保護者は「スタッフの皆さんが子どもや私のことを〇〇ちゃんって名前で呼んでくれるんです。親戚の家に遊びに来たような、家族のような、そんな温かみがあります。」とにこやかに話してくれました。

毎週参加しているという男の子の保護者は、icoccaは理想的だといいます。「子どもがもう少しで2歳になるのですが、家でもどこでもすごく動きまわるので2人だけで過ごすのはたいへん。思いっきり遊びたい子どもも誰でも歓迎してくれてありがたいです。また、どこに相談すればいいか分からないちょっとした悩みを気軽に保育士さんに相談できるのも助かります。」

日野南地区は高齢化に注目が集まる地域ですが、若い人たちもたくさんいます。でも、支えるものがほとんどなかったそうです。だからこそ若い人たちも集える居場所は池田さん・鳥海さんの悲願だったのです。

鳥海さんは言います。「居場所を作れたことで、『私たちがここにいる。一人じゃないよ』、『困ったことがあったら助けになることができるかもしれない』というメッセージを発進し続けられます。人との距離が意識される今、心の距離まで離す必要はないはず。メッセージを受け取った地域のいろいろな世代の人たちが心の距離を縮め、icoccaを身近に感じてもらえたらうれしいです。」

スタッフの皆さんが温かく迎えてくれる「コミュニティカフェicocca」。ぜひ足を運んでみてはいかがですか。


icoccaの営業時間やイベントの案内などはホームページをご覧ください。※NHK厚生文化事業団のサイトを離れます


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