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活動リポート

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2015年6月26日

「パラリンピアンがやってきた」を東京・中央区で開催しました

小学校や特別支援学校の児童と、パラリンピアンなど障害者スポーツのトップアスリートたちが交流し、障害への理解をすすめ、「人間の可能性や力強さ」を伝えることを目的とする「パラリンピアンがやってきた」を6月26日、東京都・中央区立常盤小学校で開催しました。
今回のパラリンピアンは、水泳の山田 拓朗(やまだ・たくろう)選手です。

山田選手のプロフィールは、こちらをご覧ください。


全校児童と交流

常盤小学校は開校140年の伝統校。日本銀行本店にも近く、関東大震災後に建てられたクラシカルな校舎です。全校児童119人。当日は117人が参加しました。
午前中は低学年、午後は高学年と交流しました。どちらもはじめに講堂で山田選手が自らの体験を話し、障害について理解を深めた上で、実際にプールに移動し、一緒に泳いだり、リレーで競ったりしました。また昼には1年生の子どもたちと給食を取り、交流を深めました。

山田選手の話は、出場したロンドンパラリンピックの選手村での生活や、水泳会場の様子などが中心でした。選手が使う食堂は巨大で、「オリンピックやパラリンピックの選手になるとすべてタダで食べられる」という話に子どもたちは歓声をあげていました。

山田選手は「2020年の東京パラリンピックにも出場するつもりです。小学生のみんなも選手や観客、ボランティアなどいろんな形で関わって、大会を一緒に盛り上げて欲しい」と呼びかけました。

子どもたちからの質問で意外な一面も

その後の質問コーナーでは子どもたちから、水泳を始めたきっかけや小学生のころの生活について質問が次々出されました。山田選手は「3歳のころ水が苦手だったので、それを克服するために始めたが、続けるうちに得意になった」「小学5年生のころは練習に嫌々行っていた時期もある」といった意外な一面を教えてくれました。
また山田選手が「私は生まれたときから左腕のひじから先がないので、これが普通だと思っているし、違和感はない」と言っていました。

後半はプールに入って交流

水泳の時間には、まず山田選手が100m個人メドレーの泳ぎを披露し、その速さと美しさで小学生を驚かせました。その後は山田選手と小学生が組んだチームと先生チームとのリレー対決や、山田選手も入れての水遊びの時間になり、大変な盛り上がりでした。低学年は山田選手と鬼ごっこをし、高学年は激しく水を掛け合い、楽しい時間になりました。

給食も一緒に

昼には、1年生の教室で一緒に給食をとりました。子どもたちは山田選手の食事の取り方を興味深そうに見つめ、パラリンピックのことについて質問しました。

最初はおそるおそる話しかけていた子どもたちも、1日の交流教室を通して、帰り際にはサインを頼んだり、山田選手に抱きつくなど、親しくなり、「またきてね!」といった声も聞かれました。

常盤小学校の先生方によると、「数年前から障害者への理解を深める活動を始めているが、今回のように実際に親しく触れ合うことは一番効果的なことであり、今後も続けたい」ということでした。

山田選手も「障害やパラリンピックのことを理解してもらう良い機会となり、また自分も子どもたちから元気をもらい、良い刺激になった」と言って、小学校をあとにしました。


山田 拓朗 選手プロフィール

兵庫県生まれ、24歳。左先天性前腕亡失、北摂三田高、筑波大卒。
2004年 アテネパラリンピックに日本史上最年少の13歳で出場
2008年 北京パラリンピック5種目で決勝進出
2012年 ロンドンパラリンピック50m自由形4位
2014年 仁川アジアパラ競技大会 3種目で金、3種目で銀  

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