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活動リポート

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2014年11月 7日

ハートカフェ@渋谷「オトコ・オンナの枠からハミダシて、虹の世界へ」を開催しました。

11月6日午後6時半、渋谷区勤労福祉会館で「ハートカフェ@渋谷」を開催しました。
11月のテーマは「知っていますか?LGBT〜虹の世界への鍵あります〜」。
第1回目のこの日は新宿2丁目のBARのママ、そしてテレビやラジオなどのコメンテーターなど多方面で活躍中のブルボンヌさん(女装パフォーマー・ライター)にお話しいただきました。

「小さい頃からナヨナヨっとしてて、女の子といることも多かったから、同級生からはオトコオンナとか言われると、『違うもんっ!』て言い返してたんです。でも、その言い方が女の子っぽくって。結局、違いませんでしたけどね(笑)」と子ども時代を振り返るブルボンヌさん。
そんなブルボンヌさんの初恋は中学生のとき。相手は同級生の男子でした。ブルボンヌさんは「その頃から自分は周りとは何か違うなと感じながら、周囲には言えないとも感じていたんです」といいます。

転機が訪れたのは高校2年生の冬、書店でたまたま見つけたゲイ雑誌との出会いだったそうです。「私はこの世界なんだって、すーっと入っていく感じで何度も熟読しました。これが参考書だったら相当頭が良くなってるってくらいに」。
その後、東京の大学に進学したブルボンヌさんは、多くのゲイの人々と知り合い、ゲイライフが花開いたそうです。

ところで、ブルボンヌさんは、男なのか女なのか。答えは「ゲイでありトランスベスタイト」といいます。トランスベスタイトとは、異性の服装をする人のことだそうですが、結局はどっち?
ブルボンヌさんはいいます。「私自身は見た感じ、ややこしい存在です。けれども、そもそも、男と女と2極化することって自分自身ときちんと向きあって出した答え? ちょっと立ち止まって考えてみたら、自分の身体は男寄りか女寄りか、精神的にはどうなのか、好きになる性はどうなのか。0か100でなくて、0から100の間のグラデーションの中で自分の立ち位置を、『ここらへんかな』というあり方のほうが自然だと思うんです。だからこそ性は『グラデーション=虹色』なんです」。

ブルボンヌさんは、グラデーションの中の位置は絶対的なものではないともいいます。
女装もするあるゲイの男性は、好きな男性には女性の気持ちで接したいと強く考えるようになり、最近では自分自身の傾向はトランスジェンダーではないかと宣言するようになったそうです。また、60歳を過ぎてから女性として生きはじめた男性もいるそうです。
ブルボンヌさん自身も男性っぽく振る舞おうとすればするほど、自分の中の隠しきれない女性っぽい仕草や言葉が自然に出てしまったり、逆に女装をして女性っぽくしようとすればするほど、男性っぽい部分が出てくるのだそうです。
「好きな人に愛される性でありたいという気持ちだったり、時間や環境の変化などでもグラデーションの中の自分の立ち位置は揺れ動くものなんじゃないかなって思うんです」。

最後にブルボンヌさんは、こう締めくくりました。
「男・女という両極の定義は、ともすればそれによってほっとする人もいるかもしれないけれど、裏を返せばその定義から外れる不安、自己否定。まさしく私が小学生の時にオトコオンナといわれて、それを自分が引き受けることが出来なくて引き受けられない自分を好きではなくなっていくという負のスパイラルがあったわけです。また私たち当事者はそういうネガティブな感情を抱きがちになってしまいますが、逆に『自分は完璧な男だ、私は女の中の女よっ』ていう定義に収まったある意味傲慢さみたいなことを生み出しかねないし、そこから外れているものは異物だから排除しても良いんだっていう拒絶感にもつながりかねない。もちろん社会システム的に分けることで便利なことも多いけれど、それだけじゃないということ。だからこそ、男か女の両極ではなくって、グラデーションの中でちょっと自分探しの意味も込めて自分の立ち位置やゆらぎを自覚してみると、男か女かのしばりから解放されると思うし、その結果、新しい文化や創造性につながるんじゃないかなと思います」。

11月は毎週木曜日

11月は、毎週木曜日にハートカフェを開催しています。次回以降のハートカフェもぜひご参加ください。  

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