2007年3月31日
精神障害のある人の家族のためのワークショップ実施
3月下旬、NHK厚生文化事業団は、秋田県精神障害者家族会連合会、福島県精神障害者家族会連合会、宮城県精神障害者家族会連合会とともに、「精神障害のある人のためのワークショップ〜回復力を高める接し方〜」を実施しました。
会場は、
- 3月29日(木曜日)秋田市
- 3月30日(金曜日)福島県南会津町
- 3月31日(土曜日)仙台市
です。3会場あわせて、家族、ボランティア、保健所の職員など120人が参加しました。
講師は高森 信子さん
講師の高森 信子さんは、教職を経て、東京の世田谷心の相談室にカウンセラーとして関わりながら、東大SSTリーダー養成研修会で学びました。
1989年から、精神障害者地域作業所や、精神保健福祉センターのデイケア、各地の家族会などで、精神障害のある人が安心して暮らせるようになるためのワークショップを指導しています。
家族の役割
午前中の2時間は、講義です。高森さんは、「薬を服用して症状がコントロールできている人も、何かのきっかけで症状が再発することがあります。でも、家庭が居心地のよい場所、くつろげる場所になれば、再発率をかなり低くすることができます」と語りました。
生活のしづらさを抱えながら生きている人に対して、家族ができることは、
- 「大切な人だ」と伝える
- 「今のままで立派だ」と認める
- 相手の気持ちをわかる努力をする
だと言います。
聞き上手になろう
午後の2時間半は、高森さんを囲んで参加者が輪になり、ワークショップです。参加した方が実際に悩んでいることを例に、患者さんと家族がどのようにコミュニケーションすれば問題を解決していけるか、ロールプレイをしながら具体的に練習します。
コミュニケーションする上でたいせつなのは、聞き上手になること。「まず、相手の話をきちんと聞いて共感するところから始めてください。そうすれば、ご本人と家族の関係が変わります。ご本人も変わります」と、高森さんは何度も訴えていました。
参考資料
ワークショップ当日、参加したみなさんに配布した資料の一部を、このサイトから読めるようにしました。
また、高森さんの著書には、「あなたの力が家族を変える」があります。発行は、全国精神障害者家族会連合会です。