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わかばなかま

支援団体の活動リポート

一粒舎「ブルーベリーのスムージー、いかがですか」

千葉県木更津市の「一粒舎」は、知的障害のある人たちがブルーベリーの生産、加工、販売をしている作業所です。夏にはブルーベリー摘みができる観光農園を開き、多くのお客さんでにぎわっています。
今回(2014年)の第26回「わかば基金」の支援を受けて草刈り機やスムージー製造機などを購入しました。農機具が充実し作業の効率アップがはかれ、しかも安全に作業できるようになりました。また、スムージー製造機を使って、たっぷりのブルーベリーで作るスムージーは「冷たくっておいしい」と評判です。作業している皆さんのやる気向上にもつながっています。

きっかけは知的障害のある人と暮らしたこと

一粒舎は2006年に代表の飯田 喜代子さんが中心となって設立したNPO法人です。きっかけは知的障害のある女性と暮らしたことです。その時に障害者の働ける場がないと痛感した飯田さんは、この女性のために働く場を作ろうと思いたち、知人に相談。そして知ったのがブルーベリーだったのです。あまり知られていないのですが、木更津市は生食用ブルーベリーの一大生産地。しかも比較的栽培しやすい果実。ジャムやクッキーなどにも加工しやすく、障害のある人たちが取り組むのにはもってこいだと考えたそうです。そして、遊休農地を借りて、ブルーベリー栽培を作業の根幹にした作業所を開設しました。

みんなのやりがいアップを目指して

今では3000坪の土地に1200本の樹木を持つ一粒舎では、知的障害のある人など18人が作業に取り組んでいます。2011年からは観光農園も始め、夏場はブルーベリー摘みを楽しむお客さんでにぎわっています。無農薬のため、安心して食べながら摘めるのが人気です。また、去年からはキッチンカーでの移動販売も始めました。
そうした活動には多くのお客さんに喜んでもらうのと同時に、働いている人たちに少しでも多くの工賃を払い、自立した生活につなげてほしいという願いが込められています。
飯田さんたちは、暑い夏に訪れてくれるお客さんに喜んでもらおうと新たな商品を提供したいと考えていました。そこで、わかば基金にスムージー製造機などを申請し、支援が決まりました。
さっそく製造器を購入し発売を始めたスムージーは、ブルーベリー摘みを終えたお客さんから「冷たくっておいしい」、「汗をかいた後には最高」と、とっても好評です。

農作業の効率アップと作業の安全確保のために草刈機も申請しました。夏場はすぐに草が生えてきて、草刈りだけでもたいへんな作業になります。また斜面の草刈りは足を滑らせると大事故につながりかねませんでした。「斜面専用の草刈り機までそろえられてうれしい。安全にできて、作業もはかどります」と皆さん口をそろえます。


居心地の良い場所であり続けたい

作業の効率を上げ、売り上げを伸ばすことは働いている皆さんにも目標となりますが、それが負担にならないことも大切だと飯田さんはいいます。「一粒舎で働く人たちは、一般就労では挫折してしまった人が多いんです。でもここでは生き生きしている。工賃を上げることも目標ですが、それだけじゃなくのびのびと働ける居心地の良い場所であり続けたい」。

飯田さんの言葉通り、働いている皆さんは「ブルーベリーの作業は夢中でできて、時間がたつのが早い」、「お客さんと接するのがうれしい」と楽しそうに作業しています。互いに冗談も言いながら、笑顔が絶えません。

観光農園の今年度の営業は8月いっぱいまでです。皆さんも一度農園に足を運んで、ブルーベリーたっぷりのスムージーを召し上がってみてはいかがでしょうか。
(2014年8月22日記)

「一粒舎」は、第26回(平成26年度)支援金部門の支援グループです。 連絡先や活動内容については、一粒舎・ブルーベリー園のホームページをご覧ください。