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わかばなかま

支援団体の活動リポート

のんき村「ログハウスでアイスクリームはいかが?」

北海道の大自然の中に立つ「工房・風のわたぼうし」。去年、NPO法人「のんき村」が、わかば基金の支援で建設したログハウスです。のんき村では、知的障害のある人たちがアイスクリームや手工芸品を作って暮らしています。

写真:わかば基金で建てたログハウスの前に、のんき村スタッフが並ぶ

ほかにはないものを作って

のんき村は10年ほど前から「厚岸町手をつなぐ親の会」が中心となって、小野寺敏雄会長(58)の牧場の中に少しずつ形作ってきました。現在、就労継続支援B型施設として、知的障害者の生活支援と就労支援を行っています。18人のスタッフやボランティアと7人の「村人」が、夏はアイスクリームや農作業、冬は手芸品や木工品の製造をしています。

写真:たんぽぽの綿毛を使った工芸品

去年の11月、わかば基金の支援で建設したログハウスは、この、のんき村の手工芸品の作業場です。総工費65万円。「工房・風のわたぼうし」という名前には、6月になると一面に咲くタンポポの花や綿毛に囲まれて、気持ちよく働き、暮らしたいという気持ちを込めました。工芸品の中にも、たんぽぽの綿毛を使ったものがあります。

おいしくて人気なのが「石炭アイス」と呼ばれるカップ詰めのアイスクリーム。「上は太平洋をイメージしたソーダ味、まん中は海底の地中をイメージしたコーヒー味、下は太平洋の海底炭をイメージした胡麻味」だそうです。

写真:石炭アイスをおいしそうに食べる 写真:石炭アイス。ソーダ味、コーヒー味、胡麻味の三層に分かれている

「上は太平洋をイメージしたソーダ味、まん中は海底の地中をイメージしたコーヒー味、下は太平洋の海底炭をイメージした胡麻味」だそうです。厚岸町の近くでは、海の底を掘って石炭を採掘していることから、このアイデアが生まれました。「他にはないものを作って注目されると、みな胸をはって働けます。工賃を高くすることもできます」と小野寺さんは考えています。

ログハウスを交流の拠点に

写真:交流の拠点をめざすログハウス。外のベンチでアイスを食べながら談笑する 「去年は、6000人のお客さんが村を訪れてくださいました。今年もこのログハウスでわたぼうしが飛ぶのを眺めながら、村人とお客さんが語り合えればいいですね」。手芸教室を開くなどして、ログハウスを交流の拠点にしたいと、小野寺さんたちの夢は広がります。

(2008年3月27日 記)

NPO法人・のんき村は、第19回(平成19年度)の支援グループです。
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