おむすび登山会「カヌーで野外活動の楽しみが広がりました」
「カヌーですいすい川を漕ぎまわりたい!」。宮崎県小林市で、知的障害のある子どもたちの自立をめざして活動しているグループ「おむすび登山会」は、去年第19回わかば基金の支援を活用して、カヌーなど野外活動の用具を購入しました。
歓声の中で初体験
2007年11月の穏やかな日曜日、近くの綾南川に初めてカヌーが浮かびました。真新しいライフジャケットとヘルメットに身を包み、勇壮ないでたち。とはいえ皆カヌーは初体験です。とにかく「習うよりは慣れろ」と川に漕ぎ出します。おっとと、岩にゴツーン。なかなかうまくはいきませんが、歓声がわきおこります。「パドルを右に!」周りのボランティアや親の方が興奮しっぱなしのカヌー体験会でした。
もっと笑顔を見たいから
おむすび登山会はその名の通り、登山の楽しさを知的障害のある子どもたちに体験してもらおうと生まれました。
1995年から毎年、南九州の霧島の山々を登ってきました。30人のスタッフ、ボランティアを含め、50人ほどのパーティーでの登山を続けています。代表者の壹岐博彦さん(46)は、「登山は自分がめざす目標に向かってチャレンジしていくスポーツ。最初は元気がなくても、頂上へたどり着いた時はどの子も最高の笑顔です」と語ります。
登山だけでなくいろんな野外活動をやってみたい。その延長に、カヌー挑戦がありました。
カヌーをする場合、場所の選定や安全確保のために、地域の人たちの協力が必要です。「会や子どもたちのことを知ってもらうチャンスでもあるんです。」地元の人たちに声をかけた結果、少しずつ協力してくれる人が現れはじめました。
暖かい宮崎、これからいよいよ水のシーズンです。おむすび登山会では4月末にも2回目のカヌー体験会を計画。子どもたちからは「楽しみにしているからね」という声が届いているそうです。
(2008年3月26日 記)
おむすび登山会は、第19回(平成19年度)の支援グループです。
連絡先や活動内容については、こちらをご覧ください。
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