フォーラム「統合失調症を知る---症状・治療・回復---」抄録2
『第2部 回復が遅れていてもあきらめない』

目次

  1. はじめに
  2. 長く病気と向き合うとき
    1. 生活しづらさ
    2. 薬とのつきあいかた
  3. 充実した暮らしをめざして
    1. ビデオ:"働きたい"を応援する
    2. 働く
    3. 結婚・子育て
    4. 元気に暮らす
    5. サービスを利用する
  4. 質問に答えて
    1. 効果の高い薬を見つけたい
    2. 外出したがらない
    3. 医師が話を聞いてくれない
  5. まとめ
  6. 講師プロフィール
  7. フォーラム主催、後援、協賛

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はじめに

司会

これからNHKハートフォーラム「総合失調症を知る」の第2部を始めます。第2部のテーマは、「回復が遅れていてもあきらめない」です。

写真:壇上の司会と講師

一回発症して回復し、その後何事もない、という方もいらっしゃいますが、一方で、10年20年と病気と向き合う方もいらっしゃいます。第2部では、そうした場合の生活をどのように充実をさせていくか、ということを考えていきます。

改めて講師の方をご紹介いたします。
薬物治療に詳しい東京女子医科大学精神医学教室主任教授の石郷岡 純(いしごうおか じゅん)さん。そして、リハビリテーションに詳しい帝京大学医学部精神神経科学教室教授の池淵 恵美(いけぶち えみ)さんです、よろしくお願いします。

第2部の構成は次の通りです。

  • 第2部 回復が遅れていてもあきらめない
    • 長く病気と向き合うとき
    • 充実した暮らしをめざして

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長く病気と向き合うとき

生活しづらさ

図:内容は本文。

まず、統合失調症の予後についてお聞きします。右の図をご覧ください。単純化した図ですが、ひとつひとつの山が、それぞれ、「急性期」→「休息期」→「回復期」という経過だと思ってください。石郷岡さん、解説をお願いします。

石郷岡

これは、発症した後の予後はさまざまなパタンがある、ということをイメージ化した図です。例えば、一番上の場合は、一回発症してその後ずっと安定していますね。上から二番目の場合は、発症して回復してから2回再発していますが、その後は、安定しています。三番目の場合は、再発して回復して、時間をおいて再発して回復して、を繰り返しています。一番下の場合は、再発を繰り返していますが、だんだん安定に向かっています。
病気は、人生を歩む上で出会うストレスと、その方のストレスの対応力との関係で起こるとすると、さまざまな予後のかたちがありうる、というのは、容易に想像できると思います。

司会

どのような予後になるかというのは、最初の時点では判断しにくいのでしょうか?

石郷岡

そうですね。病気が始まった時点で、遠い将来まで見通せればいいのですが、残念ながらそれは難しいです。

司会

10年20年とこの病気に向き合うときの状態ですが、一般的に、どういう状態だと考えればよろしいでしょうか?

石郷岡

なかなか回復が思わしくない、回復が遅れている、という場合は、どちらかと言うと、「陰性症状」と「認知機能障害」と言われる領域の症状が、比較的前面に出ている方が多いです。

陰性症状

  • 楽しい、悲しいなどの感情が感じられない
  • 作業のスピードが遅くなる
  • やる気がでない
  • 人に会うのがおっくう
  • 周りに対する興味や関心がなくなる

認知機能障害

  • 考えがまとまらない
  • 集中できない
  • 覚えられない
  • 思ったように話せない など

陰性症状と認知機能障害は、生活をしていく上で不便が出る、大きな影響が出てくる、そういう障害です。

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薬とのつきあいかた

司会

第1部で、薬についてお聞きしたときに、陽性症状が薬で良くなる度合いに比べて、陰性症状は薬では効果的には良くならない、というお話でしたけれども、認知機能障害と薬の関係はいかがですか?

石郷岡

認知機能障害は、薬によってある程度改善しますけれども、やはり陽性症状の改善度合いから比べると、決して高い改善が起こるというわけではありません。
生活する力や働く力を回復していく上では、薬と比べて、リハビリテーションの重要性が大きいと思います。

司会

再発予防の為には、薬を飲み続ける必要があるということでしたが、10年20年と長く飲み続けるほど、副作用が気になりますねよ?

静止画:石郷岡さん

石郷岡

副作用はどなたにとっても関心が高くて心配事だと思います。この病気に限らず、どんな病気も薬による治療を行う場合、やはり効果と副作用のバランスで使い方を決定していくことになります。副作用があるから飲まない、というような極端な考え方にならないことが大事です。
情報が少ないと、過剰な不安を抱いてしまいやすいです。例えば、風邪薬を飲めば眠くなる、というのはどなたもご存知ですね。その眠気は副作用なのですが、ほとんどの方はあまり気にしないで飲まれると思います。その眠気は決して危険ではないとか、飲むのをやめれば回復するという事をよく知ってるから、そういう副作用があっても心配なく飲んでいる、という事だと思います。

統合失調症の治療をする場合も、薬に関しては全く同じように考えて頂ければいいと思います。副作用があるからダメ、副作用がないからいい、ではなくて、どういう副作用だったらあんまり心配しなくていいとか、こういう場合は少しちゃんと考えなければいけないとか、副作用の種類とか程度によって決めていくということです。
何よりも飲み続けていくということのメリットは、再発を起こさない、という事ですから、それを忘れないということも大事かと思います。

註:薬の副作用については、フォーラム第1部で石郷岡さんが詳しく解説されています。別ウインドウが開きます。

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充実した暮らしをめざして

ビデオ:"働きたい"を応援する

司会

第2部は、生活しづらさを抱えながらも充実した暮らしを目指す、ということで、話を進めていきますが、寄せられました質問の中で、とても多かったのが、「働く」ことについての質問でした。「病気になっても働けますか?」という質問がたくさん寄せられました。
第1部でご紹介した吉野さんは元の職場に復帰しましたが、例えば「10代の時に発症して、就職をしないままに20代を迎えた。これから就職できるだろうか?」とか、「会社を退職して10年経ったけれども、今からまた就職できるだろうか?」とか、いろいろな不安が寄せられています。

ここでビデオをご覧頂こうと思います。働き方にもいろいろある、働くことを応援する仕組みもいろいろある、ということを実感して頂きたいと思うからです。

ビデオの内容:社会福祉法人の取り組み

静止画:店内の様子

東京・世田谷の商店街の一角にある洋菓子店。「パイ焼き茶房」です。
地元産のりんごを使ったパイなどが好評で、近所の人たちが大勢買いに訪れます。
このお店を運営しているのは、社会福祉法人です。職員とともに、精神障害のある人が20人近く働いています。接客もこなします。

静止画:西谷さん

パイ焼き茶房を運営しているのは、社会福祉法人「はる」です。さまざまサポートを通して、精神障害のある人の「働きたい」気持ちを応援しています。

(社会福祉法人はる常務理事 西谷 久美子さん)
「働くことによって収入を得るということは、自分の力で経済的にも生きていくという希望につながります。また、収入を得ると、家族との関係が非常に改善されていきます。後はプライド、誇りですね」

静止画:仕事ネット事務所

働きたい人のサポートは、まず、相談から始まります。世田谷区の就労支援事業を受託している「しごとねっと」です。
希望する職種や条件などを聞いた上で、就労可能と判断すれば、いっしょにハローワークに行ったり、企業を訪問したりします。働く力がどのくらいあるかわからない場合は、訓練してもらえる場を紹介します。

静止画:パイ焼き窯

社会福祉法人はるの中で、訓練の場になっているのは、焼き菓子を作る「パイ焼き窯」です。「パイ焼き茶房」で売る菓子もここで作ります。
朝、職員が、40種類のレシピの中から、今日作る商品を、メンバーに割り当てます。

静止画:働くメンバー

メンバーは、材料をそろえ、計量し、混ぜ合わせて練り込み、形を整えるといった一連の作業を、すべて1人でやります。商品の善し悪しは、自分の仕事によって決まります。

(メンバー)
「おいしいものを作って、人様に歓迎していただいたり、「すごいおいしかったよ」と言われたりすると、うれしいですよね」

静止画:働くメンバー

最初から最後まで責任をもって菓子を作り上げることは、どんな仕事に就く場合にも必要な、基礎的な力を身に付けることにも役立つといいます。

(はる常務理事 西谷 久美子さん)
「集中する力を自分でどう作るか。服薬、睡眠、生活リズム、食事、対人関係をどうコントロールするか、ということが、ひとつの商品の完成につながるんだということを、伝えているんです」

静止画:メール便事務室

多様な働き方を提供したいと、はるでは、仕事のメニューを少しずつ拡大しています。
一般の会社で働くのはまだ不安だが、お菓子作りより高い収入がほしい---、そんな願いに応えて立ち上げたのが、メール便事業部です。宅配業者の委託で、カタログや雑誌などを配達する仕事です。
地図で配達先を確認し、効率よく回るルートを決めたら、いよいよ出発です。
静止画:配達するメンバー

メンバーはそれぞれ、多い日で400通以上、少ない日でも100通以上、配達します。もっとも多く配達する人の場合、収入は10万円を超えます。自分にあった仕事を続けることが、充実感につながっています。

(メンバー)
「配っていて、"ありがとう"とか"ご苦労様"とか言われるとうれしいので、やっててよかったと思います。続けられるように無理せずやっていきたいです」

註:「パイ焼き窯」「パイ焼き工房」のホームページは、こちらです。別ウインドウが開きます。


ビデオの内容:企業の取り組み

静止画:働く社員

精神障害者の就労に向けた企業の側の取り組みも、少しずつ広がってきています。こちらは、2005年、土地有効活用の専門会社が、本社オフィスと同じフロアに作った特例小会社「大東コーポレートサービス株式会社」です。
特例子会社は、障害のある人を積極的に雇用することを目的に作られます。この会社の場合、社員52人のうち、障害者は36人です。

静止画:働く社員

さまざまな障害のある人たちが、文書管理、名刺作り、メールの仕分けなど、本社や関連会社の仕事を400種類以上、受託しています。
サービス4課は、社員9人のうち6人が精神障害のある人達です。パソコン入力による名簿作成・顧客のアンケートの集計などを行っています。

静止画:生活相談員と社員

障害のある人が働きやすい環境を作るために、各課ごとに「生活相談員」がいます。4課の担当は、原 健太郎さんです。
原さんは、一人一人の体調にあわせた勤務時間に気を配っています。

(サービス4課生活相談員 原 健太郎さん 写真右)
「最初はアルバイトですが、正社員になったときに、きちんとリズムの取れた生活ができるように、徐々に時間数を増やして、ご本人にプレッシャーをかけないような体制を取っています」

静止画:生活相談員と社員

原さんは社員のストレスをできるだけ取り除こうと、仕事と関係のない相談にも丁寧に対応しています。
この日は、コミュニケーションが苦手な社員から、「同僚と共通の話題を探すにはどうしたらよいか」という相談を受けて、SST(社会生活技能訓練)を実施しました。質問することで会話を深める方法を、ロールプレイしながら練習しました。


静止画:生活相談員の原さん

(サービス4課生活相談員 原 健太郎さん)
「ストレスが積み重なると、"こんな会社、あんまり働きたくないなあ" という気持ちにつながっていくと思いますので、早いうちにそういうのを解消して、みんなでレベルアップしていければいいな、と思っています」

静止画:生活相談員に相談する社員

(社員)
「やっぱりありがたいです。以前勤めていた会社ですと相談にのってもらうという時間がなかったので、自分1人で解決しなくちゃいけないところがありましたが、今の会社では、相談員の方がいらっしゃるので、自分で抱え込まなくて済む分だけ、とても気が楽です」

註:SSTについては、このフォーラムの第1部で池淵さんが解説されています。別ウインドウが開きます。

註:大東コーポレートサービス株式会社のホームページは、こちらです。別ウインドウが開きます。

司会

働き方にはいろいろあるんだということ、そして働きたい気持ちを応援する仕組みも、いろいろあるんだということを、ご理解いただけたかと思います。ビデオでご紹介しましたのは、かなり先進的な取り組みですから、全ての市町村にこうした団体や企業があるとは言えませんが、ここ10年くらいをみていますと、こういう取り組みが増えてきている実感があります。
さて、池淵さん、人によっては、「統合失調症になったら、働くとストレスがたまるから、働かないほうがいい」とおっしゃる方もいらっしゃるようですが、池淵さんはどうお考えになりますか?

静止画:池淵さん

池淵

働くと言っても、幅があります。フルタイムで高いお給料を貰う、特例子会社である程度短時間働く、行きたいときに行って作りたいものを作って帰る。非常に多様です。
大事なのは、自分の生きがいとか、自分なりにやれたことによってそれなりの収入があって、それで自分の生活に役立てられる。そういう、生きていく価値につらなる部分だと思います。自分にはどういう働き方が合っているのか考え、合った働き方が必ず見つかるということを信じて、希望を持って探してほしいと思います。

司会

今のビデオでも出ていましたが、人間関係ですね、働くということに一見関係なさそうなんですが、人間関係でつまずくと働く元気がなくなってしまう場合もある。だから、そういうところもフォローして働きやすい環境を作ることが大切なのですね?

池淵

その通りだと思います。

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働く

司会

みなさんの質問を元に進めていきます。「就職する際の心構えについて教えてください」という質問があります。一般化するのは難しいのでしょうけれど、いかがでしょうか?

池淵

まとめると、こうなると思います。

仕事を探すとき

  • 治療者や家族とまずは相談を
    • 仕事のこと、症状のことなど安心して話せるサポーターが大切
    • どんな仕事がよいか、的をしぼれるとよい
  • 症状が落ち着いているか
  • 睡眠など生活リズムが安定しているか
  • 自分の状態を相手にうまく伝えられるか

どういう働き方が自分に合っているかということを見つけていくのには、時間もかかります。ご本人やご家族だけでは難しいこともあるので、やはり専門家のサポートが必要です。
前提として、ある程度でいいんですけれども、症状が落ち着いていて1日何時間か集中できるとか、自分なりに生活のリズムができているとか、後は、「自分は今疲れているからちょっと休みたい」などと周りにSOSが出せるとか、そういうことが働くことの前提になると思います。

したがって、場合によってはデイケアなどで練習して頂いて、その上で、スタッフと相談して自分の働き方を見つけていけるといいですね。一般就労、つまり、一般の企業で働くのがいいのか、働くのはどのくらいの時間がいいのか、どんな仕事が良いのか、少し的を絞って職探しをすることができればいいかなと思います。
そういう過程はお話したように時間がかかるし、経験した人の知恵が必要なので、やはり相談できる専門家・サポーターが非常に大事だと思います。

司会

もうひとつ質問です。「発病前の仕事が、思うように出来ません。働きやすい職種はありますか?」という質問です。
発病前と比べると、ちょっと体が動きにくい、など、いろいろなことがあるのでしょうか?

池淵

そうですね。石郷岡さんのお話で、陰性症状とか認知機能障害とかが出てきましたように、病気の本質的な特徴として、働くのに少し大変なところが出てきます。
では、どういう職種が働きやすいか、ということですが、一般論としては、次のようになると思います。

自分に向いている仕事を探す

  • 一般的にやりやすい仕事は
    • 手順が決まっている
    • マイペースでできる
    • 接客が少ない
    • フルタイムではなく短時間の仕事
  • やりたいこと、好きなことを大切にしながら
    • 向き不向き、働ける時間は個人差が大きい

一般的な話ですが、手順が決まっていて、急に「これをしてあれをして」というようなことではないとか、スピードを要求されず自分のペースで出来るとか、接客というのはどうしても臨機応変ということにつながりますし、色々な刺激になる場合があるので、あまり接客がないほうがいい場合があります。
後は、やはり大事なのは、時間でしょうか。統合失調症の方は疲れやすかったりします。障害者雇用促進法の関係で、障害者の求人は週30時間以上を条件にするところが多いのですが、話し合いによって20時間とかいろいろ工夫してもらえます。普通は短時間の仕事のほうがいいです。
ただし、どういう仕事が向いてるか、どれくらい働くとちょうどいいのか、ということについては、統合失調症でない人も同じですが、好きなこと嫌いなこと、細かい手先の仕事が好きだ、いや体を動かすほうが好きだ、といった個人差がとても大きいので、向いていること、好きなことを大事にしたほうが良いと思います。

司会

先ほどのビデオの中でも、喫茶店で「接客」をやってらっしゃる人たちもいらっしゃいましたし、人それぞれなんですよね。そのあたりを、本人とよく話し合いながら、家族や専門家の方たちも考えていって頂きたいということですね。

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結婚・子育て

司会

さて、働くことと並んで多かったのは、「結婚生活や子育ては出来ますか?」という質問です。
池淵さんは、結婚支援や子育て支援を実際にしてらっしゃいますよね。どうなんでしょう? 結婚自体がストレスになるんじゃないか、という考え方もあると聞きますけれども、いかがですか?

池淵

働くことと一緒ですよね。恋愛をして、パートナーを見つけて、家庭生活を営むということは、私たち誰でも目標とすることですから、統合失調症の人も一緒で、それを目標にして生きがいにしていってほしいと思います。
ただ、いろいろな症状の影響で人とコミュニケーションするのが大変だったり、恋愛の過程で緊張してしまってそれがストレスになったり、ということもあるので、相談しながら、ということですね。

恋愛・結婚・子育て----回復の良いきっかけになる

  • 大切な目標なので、希望を持って専門家や家族と相談する。焦って独りよがりになったり、あきらめてしまわない
  • 仲間の体験に耳を傾けて、うまくいった例を参考にする
  • 服薬やストレスの問題があるので、専門家にサポートしてもらう

よくあるのは、恋愛とか結婚とかに焦ってしまって独りよがりになって、突っ走ってしまう、そうするとつまづいてしまう。それから逆に、自分の心の中に恋愛や結婚への思いはあるのに蓋をしてしまって、そういうことを考えないようにして、狭く生きてしまう。この両極端が起こりやすいのですが、そうではなく、やり方を工夫しながら、ということです。
工夫、いいやり方というのは、仲間の体験ですね。私たちは思春期に、みんなの経験を聞きながら、「へえ〜そんな風にデートするんだね」とか、「家庭生活ってそういうことなんだね」とか、社会的な学習をしていくと思います。しかし、統合失調症の方は思春期に病気になってしまいますと、そういう経験や学習が出来ないまま大人になってしまうことになります。それが障害になる場合があるので、そういうところを少し意識的に勉強して頂くことが、すごく役に立つかなと思いますね。

司会

統合失調症そのものから来る課題に加えて、経験が少ないということも課題になってくるということですね?

池淵

そうです。やはり相談できる人がいることが大切です。

上手なつきあい方

  • 仲間がいるとよい
  • 安心して相談できる人がいるとよい
  • つきあい方のコツがあるーどうして不安になるのかに気づけることと、対処法の開発
    • 不安になりやすい、調子を崩しやすい
    • ちょっとしたことで幻聴がひどくなる
    • 無理すると不眠になる

後は、あくまで一般論ですが、男性の方ですと経済的な問題、女性の方ですと妊娠出産ということが、やはり再発のリスクと絡みます。性によっての困難さ、というのもあるかなと思います。

司会

出産して子育てをして、というのもストレスがかかることだろうと思いますが、例えばどんなサポートを受けながら子育てしている方の例があるんですか?

池淵

そうですね。横浜の方ですが、「子育て支援デイケア」というのがあるそうです。ずっと子育てしているとストレスがたまってきますし、お母さんどうしのつきあいが大変ということもあるので、病気を持っている人どうしが子どもを連れてデイケアに行って、気分転換したり、育て方のコツを教えてもらったりします。その間、子どもさんたちは、デイケアの付属の保育所で遊ばせてもらいます。
やっぱりサポートが受けられるということが大事で、一番多いのは実家のお母さんでしょうか。お母さんは大変だと思いますが。後は病院から紹介してもらうことが多いかもしれませんが、保健師さんは子育ての知識を沢山もっておられますので、定期的に保健師さんに会って子育ての心配の相談にのってもらうとか、そういうのも非常にいいかなと思います。

司会

石郷岡さん、出産ということになりますと、飲んでいる薬の影響が気になるかと思いますが、いかがでしょう?

写真:司会と講師

石郷岡

よく、そういう相談を受けます。男性の方は基本的にはあまり考えなくて大丈夫だと思います。やはり女性の方特有の問題かと思います。
この問題を考える際にはですね、前提として是非パートナーの方と話し合ってください。それが非常に大事で、決して自分だけの判断をしないでください。一人で決めないで、最も頼りになる人と一緒に考えていく、という姿勢を持って頂きたいと思います。

とりわけ多い質問は「お子さん自身に薬が与える影響はどうなのか?」ということですね。統合失調症で使う治療薬が胎児に与える影響はどうかと言うと、影響がゼロとは言えません。あるのか、ないのか、という風に、イエスかノーか、と聞かれれば、それはイエスです。ただし、そのその程度は非常に小さいです。お薬を飲んでない方でも、そういう問題は、ある一定の頻度で起こりますが、その頻度を100分の1程度高めるかもしれない、という程度の、非常に小さいリスクだと思ってください。
ただ、この数字をどう考えるかというのが、人によって判断が異なります。「その程度だったら、お薬飲んでいこうか」という判断をする人もいらっしゃいますし、「100分の1でも高くなるなら絶対嫌だ」と考える人もいらっしゃいます。そういう情報を聞いて、それを自分の価値判断に照らし合わせて、どうするか決めなければいけない。そこで、先程言いましたように、是非、パートナーの方とそういうことを十分話し合っていただきたい、と思うのです。

それから、お薬を飲むか飲まないかという話になりますと、お子さんに対する影響の点では飲まない方がいいに決まってるのですが、そうは言っても、先程から出ている再発の問題があります。
お母さんの病気が再発してしまったら、お子さんを産むのもままならないし、順調に生まれたとしても、その後の子育ては非常に大変になってしまいます。お子さん育てる方がいなくなってしまうわけですから。主治医とよく相談して、薬を中断することによる再発のリスクも考えて、判断していただきたいと思います。

写真:会場全景

尚、非常に長い間、いい状態を続けられている方の中には、短期間、お薬をやめてもすぐに再発しない、という方もいらっしゃいます。そういう方の場合は、どうしても薬の影響を避けたい場合は、妊娠の初期、3分の1、ないし2分の1程度の期間、飲まなければ、お薬の影響は事実上ゼロだと思って結構ですので、そういう選択肢もあります。主治医と相談してみてください。

それから、先程の池淵さんのお話にもありましたが、出産後は一般的に精神が不安定な状態になりやすい時期ですので、妊娠中もそうですけれども、出産後も含めた先のことまで考えて総合的に判断してください。出産というのは、産むだけではなくて、産んで育てていくという一連のことで、仕事と違って休みがない、ということを考えておいていただきたいと思います。

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元気に暮らす

司会

ここまで、「働く」「結婚・子育て」、この2つに焦点を絞って、回復が遅れているときの暮らし方について、お話をお聞きしてきました。ハンディはハンディとして受け止めて、サポートを上手く利用しながら病気とうまくつきあっていく、そんな生活が非常に大切なのかな、という気がしてきましたが、池淵さんどうでしょう?

池淵

どこまで回復していくかということは、客観的に見たら個人差が大きいです。例えば幻聴が残っているとか、認知機能障害が残っているとか、それはとても個人差が大きいんですが、そうではなくて、元気が出てきて、自分なりの生活を取り戻すということで言えば、誰でもそういう回復をしていく可能性があります。リハビリテーションというのは、そういう風にして自分の生活を回復すること、と考えていただけたらいいかなと思います。

リハビリテーションの目標は元気に生活できること

  • 「闘う」よりは「病とともに生きる」
  • 病気とつきあいながら元気に生活できるやり方を見つけよう
  • 「一人前」「人並み」という固定観念に縛られない、発想の転換が必要

「病気と闘って完治して、全く病気と縁がない生活をするんだ」と考えるよりは、むしろ、「少し病気が残っていても自分なりの生活をするんだ」と考えるほうがいいかなと思います。

写真:池淵さん

私の外来の方で、最近、赤ちゃんが生まれた女性がいらっしゃるのですが、「恋愛しても大丈夫だと思うか?」と聞かれたので、「随分アルバイトも出来てるし、大丈夫だから、チャレンジしてみたら?」と言いました。そうこうするうちに、「デートに誘われたけど、どう思うか?」と聞いてきました。そして、ある日、「彼に病気の話をしたら、"是非病院の先生に詳しいこと聞きたい" って言った」ということになり、そこまで言ってくれる人は脈があるな、と思って、「是非連れてきたらどうか」と言いました。
そのうち妊娠をしたので、「試してみようか」ということで、薬を飲むのをちょっとやめてみたら、幻聴が出てきてしまったので、「やっぱり飲みながらのほうが安全だね」ということになり、薬を飲みながら赤ちゃんを産みました。今でも、「赤ちゃんが熱を出した」とか「お隣の奥さんとつきあうのが疲れた」となると幻聴がひどくなって、そうすると、御主人やお母さんが助けてくださいます。「お母さんにお願いして、買い物に行って気分転換してきた」とか、大変なりに、その人なりの子育てを頑張っています。

別の例では、大学時代にご病気になってしまって退学しました。大学で学ぶ夢が捨てきれないという方でしたが、今は作業所に通いながら、カルチャースクールでイタリア語の勉強して、自分の夢と無理のない生き方と、両方考えながら上手にやっています。

あんまり、こうあらねばならない、とか、人並みでなければ、という風に思わず、肩の力を抜いて、自分が楽しく元気にやっていくことを考えていただけるといいなと思います。

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サービスを利用する

司会

ここで、情報です。統合失調症の人が暮らしていく上では、公的なサービスもどんどん使ったほうがよいかと思います。

暮らしに役立つサービスの例1

  • 自立支援医療
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 収入の援助
    • 障害年金、手当、生活保護
  • 就労の援助
    • ハローワーク(障害者相談窓口)
    • 障害者職業センター
    • 障害者就業・生活支援センター

自立支援医療は、通院医療費の負担を軽減する制度です。
それから、精神障害者保健福祉手帳を取得すると、税金の控除や交通機関の運賃の減免などが受けられます。ただし、自治体によってサービスが異なります。
収入の援助では、障害年金、手当て、生活保護というものがあります。
就労の援助。ハローワークは障害のない方も行きますが、障害者相談窓口というものが設けられています。障害者職業センター、就業生活支援センター、さらに、ビデオで紹介したように、自治体が独自に就労支援センターを作っている場合もあります。

暮らしに役立つサービスの例2

  • 生活の援助
    • ホームヘルプ
  • 住まい
    • グループホーム、ケアホーム
  • 活動の場
    • デイケア、地域活動支援センター

生活の援助。ホームへルプは、ホームヘルパーが家にやってきていろいろ手助けをしてくれます。
それから、住まい。グループホーム、ケアホームと書いてありますが、世話人さんから支援や介護を受けながら、数人で暮らすというかたちです。
活動の場所として、デイケア、地域活動支援センター。いろいろなプログラムに参加しながら、生活する力を高めていきます。友達と会えるから、という理由で通われる方もいらっしゃるようです。

今まで申し上げたのは、サービスの一部です。それぞれのサービスが、使いやすいか、十分に機能しているか、といった課題もありますが、とりあえず、いろいろなサービスがある、ということを念頭に置いていただきたいと思います。

池淵さん、こうしたサービスをひとつひとつ、ご本人やご家族だけで探し出すのは大変ですが、役に立つ相談窓口というのはないものでしょうか?

池淵

相談先としては、次のようなところが考えられます。

相談先の例

  • 主治医、病院の医療ソーシャルワーカー
  • 精神保健福祉センター
  • 保健所、保健センター
  • 市町村の精神保健福祉担当窓口
  • 相談支援事業者(地域活動支援センターなど)

仲間やご家族からの「あそこにいい人がいる」という情報が役立つ

主治医は、患者さんについて、病気が悪かったころのことや、どういうところに強みがあるけど、どういうところはちょっともろい、とか、そういうことをよく知っておられます。いい先生に当たると、本当に一生のつきあいとなって、いろいろな相談に応じてくれると思います。
専門家の間の評判が、結構役に立ちます。そういう評判をよく耳にして、情報を持っている職種というと、ソーシャルワーカーの人たちです。地域ですと、保健師さんがそういう情報を持っていることが多いですね。
後は、やっぱり口コミ情報ですね。仲間やご家族から聞く、「あの人よかったよ」とか「話しやすかったよ」という情報が、ほんとは一番役に立つ情報じゃないかな、と思います。

註:このフォーラムの後援団体のひとつ、「NPO法人 全国精神保健福祉会連合会」で、全国の家族会の情報が分かります。別ウインドウが開きます。
また、同じく後援団体のひとつ、「NPO法人 地域精神保健福祉機構」では、「福祉制度を解説する小冊子」などさまざまな書籍や情報誌を発行しています。別ウインドウが開きます。

司会

主治医の中にも、また、公的な機関でも担当者によっては、親切な方と、そうでない方もいらっしゃると思いますが、あきらめずに探してみる、ということになるんでしょうか?

池淵

写真:講師二人

相互の人間関係の部分があるので、自分のほうである程度信頼して、一生懸命相談していく中で、だんだん関係が出来てくる、ということもあります。なので、あきらめないで、ということになるかと思います。
後は、いっぱいサービスがあって、何を利用したらいいの?どうしたらいいの?ということがあるので、必要なのは「鍵になる人」です。私たちの用語では「ケアマネージャー」といいます。

司会

介護保険制度では、ケアマネージャーという人がいて、その方に相談すると、いろいろなサービスを組み合わせて、1人1人に合った介護計画を作ってくれますね。

池淵

そうです。日本の精神保健福祉分野では、その部分が十分制度化されていないのですが、是非そういう役割を作っていこうということで、努力中です。制度的にはケアマネージャーという名前の人はいないのですが、ケアマネージャーの役割を果たしてくれる人を見つける、ソーシャルワーカーでもいいし、主治医でもいいですし、そういう人を見つけられるといいと思います。

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質問に答えて

効果の高い薬を見つけたい

司会

最後に、これまで取り上げられなかった質問から、いくつかお答えいただきます。

「効果があり、副作用の少ない薬を見つける良い方法はないか?」という質問があります。石郷岡先生いかがでしょう?

写真:石郷岡さん

石郷岡

そうですね。同じ薬が、ある人にはよく効いたのに、ほかの人に効かなかった、とか、こっちの方には副作用が出なかったのに、こっちの方には出た、とか、そういうことがあります。精神科領域だけではなくて、いろいろな病気で、俗にテーラーメイド医療と言いますが、その人にあった治療を選ぶ、その人にあった薬を選ぶ、という方法を、今、模索中です。

今は、統合失調症の薬で、あなたにはこれがいい、とか、あなたにはこっちの薬がいい、ということを、使う前から的確に言い当てる方法は残念ながらありません。どういうやり方をしてるかといいますと、例えば、Aという薬は100人中80人の人に効く。Bという薬は70人の人に効く、というデータがある場合、最初は、まず、80人の人に効く方の薬から使っていく。それで効果がなければ次の薬を試していく、というようなやり方になっています。
少なくとも、100人中50人の人にしか効かない薬を最初に使うことはしないように、我々は、日々情報を得て勉強をしてる、という状況です。

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外出したがらない

司会

池淵さんにお伺いします。「外出したがらない、せめてデイケアに行って欲しい、どうすればよいか?」という質問がありますが、いかがでしょうか?

池淵

自分の殻に閉じこもるというのは、統合失調症の人の特徴的な病態です。情報がうまく処理できないので、外に出て行っていろいろな情報が入ってくると混乱してしまう、場合によっては、それが、自分に侵入してくるとか、被害を与えるとかといった恐怖になったりする。そういう刺激から身を守るため外出しない人がいます。また、陰性症状によって、外への関心が乏しくなってしまうことから、閉じこもる人もいます。そういう病気の特徴なんだということを理解をして、焦らないことが大事なんです。

一方で、ずっと閉じこもっていますと、生活をする力が退化してしまいますし、ますます陰性症状が固定してしまうということがあるので、焦らないと言ってもちょっとずつ努力する、ということが大事なんですね。
私がよく試みるのは、関心が乏しくなった人にもある「ちょっと持っている関心」を大事にすることです。食べることが好きな人だったら、「街のおいしいお店に行って、食べてきて、どんな味だったか教えてよ」と頼んだりします。後はデイケアで、みんなの中で一日いるのは大変なので、短い時間でいいから来て、作業療法士さんと一緒に、ゲームが好きなら一緒にゲームをして帰る、ということもあります。ほんとにちょっとずつ、本人が関心を持てることを大事にして、ゆっくり広げていく。無理強いすると、固く殻に入ってしまうので、ちょっとずつ、が大切です。

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医師が話を聞いてくれない

司会

次は、「先生が薬ばかりで話を聞いてくれない、信頼できる先生を探したほうがよいか?」という質問です。石郷岡さん、いかがでしょうか?

石郷岡

同じ医師にかかっていても、ある患者さんは「何も医者が言ってくれなくて不満だ」と言い、別の患者さんは、「先生はあまりしゃべらず、ときどき相槌を打ってくれるから安心できる」と言う場合があります。「相性」の問題が、治療の上では非常に大事です。
ある医師が良いか悪いかは単純に決められない部分はありますが、相性を大切にするということから言えば、「私と波長が合わないな」と思ったら、医師を変えていいと思います。とりわけ、統合失調症の治療はどうしても時間がかかるし、長い間通院することになる人も多いので、相性のいい先生に診てもらうというのは、非常に大事なことですので、あんまり我慢しないでやってくださっていい、と思います。

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まとめ

司会

最後にお二人に、ご家族向けご本人向けにメッセージを頂きます。まず、石郷岡さん、いかがでしょう?

石郷岡

写真:会場全景

繰り返しになりますが、この病気からどうやって立ち直っていくか、ということについては、1つの決まった答えはありません。
ただ、今日の話を聞いてお分かりいただけたかと思いますが、基本的には、「自分がどうやって生きやすくしていくか」ということです。先入観にとらわれない、自分にとっていい生活はどんな生活かというのを探していく、1つの旅のようなものだと思っていただければいいと思います。それを、ご本人と、ご本人を支援する方々全員で見つけていく、取り組んでく、という風にお考えいただければと思います。

司会

ありがとうございます。池淵さんいかがでしょうか?

池淵

ご両親の方々は、よく「焦らないで」という言葉を聞くと思います。ですけれども、一方では、「そんなこと言ってたら、どんどん歳をとっちゃうよ」「私たちいつまでも元気でいられないのに、親が死んだ後はこの子はどうなるの?」、といった思いもあると思います。
私は最近よく経験するのですが、ご両親が歳をとられて、介護サービスを受けるようになると、患者さんだったお子さんがお父さんの外出に付き添われるとか、病院に一緒に行ってくれるとか、家事をしてくれるとか、ご本人が随分しっかりしてきて、「すごいな」と思うことがあるんです。

ですから、お父さんお母さんの気持ちは分かるのですが、あんまり心配しすぎないで、難しいとは思うのですが、ちょっと突き放して、「全部自分たちが面倒を見るんだ」ということではない考え方が大事だと思うんですね。
ご本人も、難しいのですが、「もう一人前の大人だから、親から離れたい」という気持ちと、やっぱりどこかで「親にいつまでも依存していたい」という気持ちと、両方あって、いつまでもふんぎれない。 そこを仲間の様子を見ながらちょっと一歩踏みだしてみる。そういうようなことをしていくのが、大事だと思います。

司会

「統合失調症を知る」と題して、2部構成でフォーラムを実施しました。
冒頭に申し上げましたが、情報は力になります。ご本人、ご家族にとってみれば、この会場に足を運ぶのも大変だった、という方もいらっしゃるかと思いますが、どうぞできるところから、例えば地域の家族会に顔を出してみるとか、できるところから前へ進んでいただければ、と思います。
本日はどうもありがとうございました。

註:以上、『第2部 回復が遅れていてもあきらめない』の抄録でした。『第1部 病気を知って再発を防ごう』の抄録は、こちらをご覧ください。

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講師プロフィール

写真:石郷岡さん

石郷岡 純(いしごうおか じゅん) 東京女子医科大学医学部精神医学教室 主任教授

1951年生まれ。北里大学医学部卒。北里大学医学部精神医学教室を経て東京女子医科大学医学部精神医学教室主任教授。専門は精神薬理学。
日本精神神経学会評議員。日本臨床精神神経薬理学会理事。日本神経精神薬理学会理事。

写真:池淵さん

池淵 恵美(いけぶち えみ) 帝京大学医学部精神神経科学教室 教授

1953年生まれ。東京大学医学部卒。東大病院精神神経科勤務を経て、帝京大学医学部精神神経科学教室教授、および病棟医長。
日本学術会議連携会員、精神神経学会編集委員、精神障害者リハビリテーション学会常任理事、日本行動療法学会常任理事、SST普及協会運営委員。

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主催、後援、協賛

主催

NHK、NHK厚生文化事業団

後援

厚生労働省、NPO法人 全国精神保健福祉会連合会、NPO法人 地域精神保健福祉機構

協賛

大塚製薬株式会社

終わり

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