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1971年、当時大阪・馬場町にあったNHK大阪放送局内にNHK厚生文化事業団の近畿支局が開設されて今年で50年。このフォーラムは、開設当初から近畿支局が行ってきた「こどもの発達相談会」や「ことばの療育キャンプ」などへの取り組みを振り返りながら、この半世紀でのわが国における障害児支援の歩み、そしてこれからの時代に求められる特別支援教育のあり方について考えました。

会場はNHK大阪ホール。NHKハートフォーラムとしては1年7か月ぶりにお客様に入場いただいてのフォーラムとなりましたが、コロナ禍の中、安全のため1400人収容のホールに十分なディスタンスを取った400席を上限として開催しました。

フォーラムは、1976年から近畿支局の障害児支援事業を監修・サポートいただいている、現・大阪医科薬科大学LDセンター顧問の竹田 契一さんによる基調講演、小児科医で子どもへの“避けたいかかわり”が脳にあたえる影響の世界的な研究者である福井大学・友田 明美さんによる記念講演、そしてわが国の発達障害児支援の歴史とこれからを考えるシンポジウムの3部構成で行いました。

第1部 基調講演「発達課題を抱える子どもの特性理解と教育支援~読み書きが苦手な子どもを中心に~」

講師:竹田 契一(大阪医科薬科大学LDセンター顧問)

 

竹田さんによる基調講演では、まず1970年代以降のADHD(注意欠如多動症)、LD(学習障害)、ASD(自閉スペクトラム症)といった発達障害の名称や考え方の変遷について話された後、特に読み書きが苦手な子どもが、じっさいに何が原因でどう困っているかを実例を示しながら解説、そして2016年に施行され、今年改正された障害者差別解消法と合理的配慮により、一人ひとりに合った学び方への支援が重要であると話されました。

第2部 記念講演「子どもの育ちを見守る~日常に潜むマルトリートメントが脳におよぼす影響~」

講師:友田 明美(福井大学子どものこころの発達研究センター センター長)

 

発達障害は生まれ持った脳の特性で、親の育て方の問題ではないとされています。しかし、環境要因も子どもの脳にあたえる影響があることを科学的に証明したのが友田さんです。
虐待、ネグレクト、子どもの面前でのDVなど「子どもへの避けたいかかわり」をマルトリートメント(マルトリ)といいます。「マルトリがあると子どもの脳の一部に委縮が起こり、健全な成長が阻害されることになる。そのマルトリを防ぐにはまず子育てに悩む親の脳を癒すことが必要。また共に寄り添う共同子育て(とも育て)を社会に構築することでマルトリの連鎖を断つことができる」とのお話をいただきました。

第3部 シンポジウム「障害児支援の50年、そしてこれから」

出演:花熊 曉(関西国際大学大学院人間行動学研究科教授)
田中 裕一(兵庫県教育委員会事務局特別支援教育課副課長)
野口 宗代子(「ことばの療育キャンプ」母親教室講師)
向井 順子(「ことばの療育キャンプ」に知的障害のある息子と参加)
竹田 契一(基調講演講師)
司会:住田 功一(元NHKアナウンサー)

 

第3部では基調講演を行った竹田 契一さんをモデレーターに、教育、行政、当事者それぞれの立場のパネリストによる障害児支援のこれからを考えるシンポジウムを行いました。
近畿支局が29年間にわたって行ってきた「母と子のことばの療育キャンプ」の意義を振り返りながら、この半世紀のわが国の障害児教育・支援の変遷を見ていきました。
そしてこれからは、障害を一人ひとりの個性・特性と理解し、その多様性と個々のニーズ(困りごと)に合った支援が受けられる社会にしていければと話し合いました。

参加いただいた方々からは「LDの子どもが教室でどう困っているかがよくわかった」「マルトリという言葉を初めて知ったが、子どもの脳に与える影響の大きさに衝撃をうけた」「様々な立場から障害児支援についての意見を聞くことができ、本当に有意義な時間だった」などの声をいただきました。

レジュメ集をお配りします

第1部基調講演と第2部記念講演のレジュメをまとめたプログラム冊子を希望の方に送料着払いでお配りします。
ご希望の方は近畿支局までお問い合わせください。
電話:06-6232-8401(平日午前10時~午後6時)

※なお、残数わずかにつき、在庫限りとさせていただきます。

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