当事者が語る、認知症(2)
認知症当事者から紡ぎ出される未来の社会
講師:青山 仁
認知症という言葉やイメージだけがマスコミ等を通じて広く知れ渡り、当事者の想いは広がっていきにくい現状があります。しかし、今、認知症当事者たちがポツリポツリと想いを語り始め、その、一言ひとことは私たちの未来へと通じる大切なキーワードであり、その言葉と想いをカタチにすることで、私たちの未来社会を大きく変える力となります。
「初めてそういう病気だって言われたころが一番つらかったよね」と振り返る青山さんは今、「生きてるうちに、好きなことやろうと思える」と言い、一人暮らしを続けています。日々の活動や暮らしの中には、青山さんの色んな顔と想いがあります。ひとりの男として、ともに過ごす仲間として、娘や孫の成長を喜ぶ父・祖父として――今宵、青山さんの話を聞きながら、認知症を自分ゴトと捉え、当事者の視点に一歩近付いてみませんか。
開催報告
青山さんは2年ほど前に認知症と診断されました。仕事をしていて持ってくるべきものを間違えるといったミスが重なり、受診したといいます。その後は自暴自棄にもなりましたが、次第に受け入れられるようになりました。
一番大きかったのが、現在、町田市にあるデイサービス「DAYS BLG!」との出会いだといいます。みんな同じご飯を食べて同じ作業をする、そんなデイサービスが多い中、ここは自分で好きなものを食べ、近所の自動車販売店での洗車や学童保育でのボランティアなど好きなことを選択して行うことができます。青山さんが休みの日、学童保育の子どもたちが「今日は青山さんいないの?」と聞いてくるという話を聞き、自分が必要とされているという実感を持つことができ、青山さんは「ありがたいです」とうれしそうにいいました。
後半の質疑応答では、「今、一番失いたくないもの、一番大切なものは?」の質問には、「家族ですかね。親父、お袋もひっくるめてみんな大切な人。(診断後の自暴自棄のころから)ここまで守られてきましたから」と答えました。
- 日時
- 9月11日(木曜日) 18:30〜20:00
- 会場
- 渋谷区勤労福祉会館 2階 第二会議室
東京都渋谷区神南1-19-8[地図をみる] - 定員
- 50名 ※定員に達し次第締め切らせていただきます
- 参加費
- 無料
- その他
- お申し込みを受け付けた方には自動返信メールを送ります。それをもって受付完了とさせていただきます。
- 登壇者に45分程度お話をしていただいた後、休憩をはさみ、30分程度、皆さまの意見・感想を交換できる時間を設ける予定です。
- 会場内の撮影、録音はご遠慮ください。
- 主催
- NHK厚生文化事業団