当事者が語る、大人の発達障害(1)
「当事者研究」から見えてきたこと
講師:綾屋 紗月さん 東京大学先端科学技術研究センター特任研究員 アスペルガー症候群/LD
綾屋さんは障害者が自らを研究対象とし、自らの言葉で障害を捉える「当事者研究」に、7年前から取り組んできました。
それ以前からアスペルガー症候群と診断されていましたが、自分の障害がどんなものか実感が持てなかったそうです。
研究を通して、たとえば自分は「部分的な情報を大量に取り込んでしまい、その処理ができない」ため、アルファベットの文字も縦横の線や点が別々に見え、ひとまとまりの文字として理解しづらいことがあるなど自分の障害の特性がわかってきたといいます。
当事者の研究から見えてきたことを聞きます。
開催の報告
アスペルガー症候群というと一般的に社会性の障害ともコミュニケーションの障害とも言われますが、綾屋さんは自身の困難さと重ね合わせると、必ずしも言い当たらない。自身の体験を言い当てる言葉を探すことが、「当事者研究」を始めるきっかけの一つとなったと言います。当事者研究とは、困りごとを抱えた本人つまり当事者が、自身の特性について研究すること。
綾屋さんはご自身がアルファベットを読むことが苦手だと言いますが、それがどういう状況かなど、アニメーションをふんだんに使いながら分かりやすく説明し、発達障害をどう理解し、どう対応すればいいのかを考えるヒントをたくさん教えてくれました。
参加したみなさんからは「どのように見えるのか、聞こえるのか、ということが具体的に理解できた」「ふわふわしていた自己像がやっとひとまとめになって、生きづらさが少しほどけた感じがします」などたくさんの感想が寄せられました。
- 日時
- 5月 8日(木曜日) 18:30〜20:00
- 会場
- 渋谷区勤労福祉会館 第二会議室
東京都渋谷区神南1-19-8[地図をみる] - 定員
- 60名 ※定員に達し次第締め切らせていただきます
- 参加費
- 無料
- その他
- お申し込みを受け付けた方には自動返信メールを送ります。それをもって受付完了とさせていただきます。
- 登壇者に1時間程度お話をしていただいた後、30分程度、皆さまからの質問にお答えする時間を設ける予定です。
- お茶などはこちらで用意いたしますが、持ち込みもOKです。ただしアルコール類はご遠慮ください。
- 主催
- NHK厚生文化事業団