平成26年度も東日本大震災の復興に向けた活動を積極的に推進しました。
その中心となったのは「わかば基金」です。この基金の中に東日本大震災復興支援部門を作り、現地の福祉活動を資金面から後押しする事業を継続しました。その原資として「N響チャリティーコンサートHOPE」の収益金をあてたほか、多くの皆さんからの寄付を活用しました。
福祉に関する関心の対象は時代とともに変化し多様化しています。そこで事業団は「認知症」や「うつ病」、「がん」などをテーマとしたフォーラムを各地で開きました。また教室サイズの会場で連続してミニ講演会を開く「ハートカフェ」を開催しました。この試みでは講師と参加者の質疑が活発に行えたほか、多くの福祉ニーズに応えて、機動的なテーマ設定が可能となりました。
高齢者の増加に伴い、認知症の知識や家族の介護、また高齢者の健康や生き方などに対する関心がこのところ高まりを見せています。こうした高齢者に関心のあるテーマに関して事業団では、フォーラムなどのイベントを開催し、多くの情報を発信しました。これらのイベントの一部は、NHKの全国放送や地域放送で紹介されました。
最新の福祉情報を必要な人に届けるため、事業団では放送した福祉番組などのビデオを貸し出す「福祉ビデオライブラリー」を実施しています。事業団が独自に福祉教材のDVDを作成する事業も継続し、たくさんの方から貸し出しの希望がありました。
このようにNHK厚生文化事業団は26年度、NHKの放送と連携し多様な福祉事業を実施しました。
地域の福祉団体を応援する「わかば基金」で、東日本大震災の被災者や復興のために活動するグループへの支援に力を注ぎました。「N響チャリティーコンサートHOPE」の収益や、多くの団体から頂いた寄付金が支援を充実させました。
「発達障害」の最新情報を盛り込んだDVD教材をもとに、子どもたちへの支援についてフォーラムを実施したほか、「うつ病」や「がん」フォーラム、ミニ講演会「ハートカフェ」を行い多様な福祉課題に応えました。また、新しく始めた「パラリンピアンと子どもたちの交流教室」や「NHKハート展」には多くの参加がありました。
全国で高齢者の健康や生き方についてイベントを行ったほか、大きな社会問題となっている認知症については8か所でフォーラムを実施し、NHKの地域放送でその内容を放送するなど、多角的な情報提供を行いました。
「福祉ビデオライブラリー」では、「発達障害」「うつ病」「認知症」など、事業団制作教材の貸出数が増加しました。またホームページでフォーラムや福祉イベントの内容をわかりやすい記事にし、参加できなかった人たちへ情報を届けることにも努めました。
地域福祉を支援する「わかば基金」に特別部門として設けている「東日本大震災復興支援部門」を通じ、26年度も引き続き被災地で活動する福祉グループの取り組みや、新たな事業を行うための支援を行った。49グループから申請があり9グループに支援金を贈った。「わかば基金で震災復興に役立ててほしい」といくつかの団体から寄付も頂き、支援に使わせていただいた。
支援先は、仮設住宅に住む人々の心のケアのため絵や創作活動をしているグループ、小学校を訪問し絵本の読み聞かせや人形劇をしているグループ、震災で解散したシルバーボランティアたちが草刈り機やチェーンソーを揃え再び地域の生活支援に立ち上がろうとする活動、原発事故の影響で中断していた農作業を再開しようとする障害者グループなど様々である。6.(1)参照
この「わかば基金」による支援充実の原資を確保するため、3回目の「N響チャリティーコンサートHOPE」を9月5日に開催した。ソリストはバイオリンの大江 馨さん、ピアノの石井 楓子さん、テノールの宮里 直樹さん、そしてソプラノの小林 沙羅さんで、指揮は尾高 忠明さん。音楽界の若きHOPE達の瑞々しい演奏は、チャリティーとして被災地へHOPE=希望を届けることにつながった。
コンサートの模様は10月25日Eテレで放送した。
5.(2)参照
今年度もNHK東日本大震災プロジェクトの復興支援ソング「花は咲く」の楽曲著作権料5,087万円を義援金として被災地へおくった。
また東北で被災した福祉作業所が作った菓子や名産品の販売会を12月の障害者週間に東京の放送センターで行った。当事者からは障害者の働く場の確保につながるものとして感謝された。
大阪、名古屋、福岡において、ことばや発達の遅れた子どもとその親の相談会を16回実施した。知的や言語の発達のおくれ、自閉症、LD(学習障害)やADHD(注意欠如多動性障害)の子どもの相談が多かった。
発達障害のある子どもたちが、例年夏休みに愛知県豊田市の自然の中で集団生活を体験する「やまびこキャンプ」は台風のため中止した。
キャンプを楽しみにしていた子どもたちのためにクリスマス会や、お花見会、また保護者の勉強会を実施した。実施に当たっては愛知教育大学とそのOBたちの協力を得た。
肢体不自由児・者の療育キャンプを、支援団体との共催・協力により、各地で実施した。夏季、冬季の野外活動を通じて、参加者の自立と社会参加を促進し、あわせて交流の輪を広げた。
福祉現場の最前線に立つ人や障害当事者がいま課題となっているテーマを取り上げ、あるべき社会の在り方を参加者とともに考えた。気軽に参加できる小さな規模な講演会で、講師と参加者が話し合う時間を多く設けて、双方向性と交流のある場とした。また好評でニーズのあるテーマは、より大きな会場で実施するフォーラムに発展させた。
カフェはすべて渋谷区勤労福祉会館で実施。26年度新規事業。
合計:684人
自閉症やLD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動性障害)などについて、NHKの地域放送局や「親の会」などと共催し、NHKハートフォーラムを8回開催した。
26年度は、関心の高い「学齢期の教育支援」や「就労」をめぐる問題を数多くとりあげた。保護者のほか、特別支援教育を推進する教員や、行政関係者も多数参加した。
うつ病は、誰もが発症する可能性のある身近な病気。うつ病について事業団が制作したDVD教材「うつ病」の映像を使いながら、ケアや社会復帰について最新情報を伝えた。また、女性のうつ病についての情報を伝えるフォーラムも行った。
働く世代ががんにかかると、職を失うのではと大きな不安を抱えてしまうことが多い。医療が進歩する中、転移や再発をしてもガンによる様々な痛みをできるだけ減らしていく治療やケアが始まっている。最新の医療情報とともに、本人に寄り添う支援のありようについて、医療従事者や当事者が話し合った。
NHKでの放送
2020年の東京オリンピック・パラリンピックをひかえ、パラリンピックで活躍した選手が小学校を訪問し、子どもたちと障害者スポーツを楽しみ交流する「パラリンピアンがやってきた」を実施した。各学校とも給食を一緒に食べ、子ども達の質問に答える形で選手が障害者スポーツの魅力や自らの障害や夢を語り、子どもたちに障害への理解を深めてもらった。26年度の新規事業。
知的障害のある人のスポーツ競技会。重度の障害者が参加できる全国でも数少ないスポーツ大会で、東京都障害者スポーツ協会と協力して開催した。参加者は、100メートル競走、大玉ころがし、綱引き、リレーなどを行った。
障害のある人もない人も一緒になって障害者スポーツを楽しんだ。
12月の障害者週間にNHK放送センターで「手づくりの心届けます市」を開催し、東日本大震災で被災した東北の福祉施設が作った名産品や、東京の福祉施設のスイーツや手づくり製品の販売会を開催した。センターで働く人たちに福祉を身近に感じてもらい、障害のある人たちの就労に少しでも役立つことを願い、事業団とNHKの共済会が共同で実施した。障害のある人も呼び込みや販売を行い、1000人ほどの人でにぎわった。
また、福岡放送局内でも年間4回、福祉施設の「まごころ製品」販売会を実施した。
福岡市で開催した「第9回NHK福岡ハートパーク」では、障害のある人が描いた絵194枚を、大濠公園の街路灯に飾り展示した。
名古屋で、愛知県社会福祉協議会、NHK名古屋放送局、中日新聞社との共催で、福祉を担う若手職員が情報交換できる場を設け、福祉現場の現状と魅力を伝えるフォーラムを開催した。
障害のある人の体験記録や、福祉関係者、家族などの実践記録を広く社会に伝える「障害福祉賞」には381編の応募があった。選考の結果、次の実践記録が入選した。
第1部門 障害のある本人の部門
第2部門 障害のある人とともに歩んでいる人の部門
応募数 381編(第1部門:261編、第2部門:120編)
入選作
入選作品は「第49回障害福祉賞入選作品集」として広く頒布したほか、朗読による音声版(テープ、デジタル録音)、点字版の入選集を作成し、全国の点字図書館や視覚障害の応募者などに提供した。贈呈式は12月3日にNHK放送センターで行った。また入選作品や受賞者の思いを、12月10日、11日の「ハートネットTV」(Eテレ)や、1月6日「ラジオ深夜便」(ラジオ第1)などで紹介した。
19回目の「NHKハート展」には、障害のある人が綴った詩4,085編が寄せられ、その中から選ばれた50編の詩と、その詩をもとに、各界の著名人が制作したアート作品を組み合わせて展示した。
それぞれの想いがこもった50対の作品は、平成26年2月26日から3月3日まで日本橋三越で開かれた東京展をはじめ、26年度中に、福島市、鳥取市、甲府市、八戸市など全国13か所の巡回展で紹介した。
入場者は前年度を3万人以上も上回る8万5,943人に上った。放送では作品の紹介や作詞者、作画者のインタビューを、年間を通じて「ハートネットTV」などで取り上げた。
また26年度に詩を募集し、27年度に巡回展を行う「第20回NHKハート展」には3,678編の詩が寄せられ、選考会で50編が選ばれた。
この詩に石坂 浩二さん、井上 真央さん、假屋崎 省吾さんなどのアート作品を組み合わせた巡回展は、平成27年4月23日から28日までの東急百貨店本店での東京展をはじめとして、27年度内に全国17会場で開催する予定。
町のご長寿さんに元気の秘訣を伺う「ハートネットTV 公開すこやか長寿」の番組収録(Eテレで放送)と、ゲストによる高齢者の健康や生き方に役立つ講演を行うイベントを全国6か所で開催した。ゲストは山田 邦子さん、平野 レミさん、荒木 由美子さんで会場には多くの人がつめかけた。
NHKの放送と連動させながら、認知症フォーラムやNHKハートフォーラムを、全国8つの会場で開催し、5,900人が参加した。認知症の人の家族だけでなく介護施設の職員をはじめ、医療、介護従事者の参加があった。
介護の現場や生活の様子をVTRで紹介しており「わかりやすい」「より身近に感じられた」と好評であった。また、出演者として認知症の本人が登壇した会場では、「本人の話を聞いて、介護の立場からの捉え方だけではだめだとよくわかった」「認知症になっても心は生きている、という事を忘れないようにしたい」などの感想が寄せられている。
認知症は予備軍も含めると800万人と言われるが、ここ数年治療や介護の面で目覚しい進歩がある。事業団と読売新聞が主催したこのフォーラムでは、認知症になっても安心して暮らすための情報やサポートの取り組みを紹介した。また、地域放送や紙面、ウェブサイトなどとも連動させ啓発につとめた。
NHKの放送
医療・介護の最新情報と、認知症の人と家族を支援する地域の取り組みを紹介した。地元の先進的な事例を取り上げ、地域支援の輪が広がるように努めた。
NHKの放送
フォーラムを開催する地元での身近な取り組みなどを例にして、医療・介護の望ましい あり方や、地域での支援体制の課題について話し合った。
冊子「もの忘れが気になるあなたへ」(19年度作成・21万部刷成)と、冊子「家族が認知症と診断されたあなたへ〜おすすめ介護術」(20年度作成・16万部刷成)、あわせて1万3,800部をフォーラムの参加者や希望者に配布した。
高齢者が健康で安心して暮らせる地域づくりをテーマにしたフォーラムを開催した。
東海地方の病院や高齢者福祉施設4か所で、津軽三味線と民謡、講談による慰問演奏会を行った。参加者は合計286人。
高齢社会をどう生きるかをテーマにした小説を一般から募集した。「雫石とみ文芸賞基金」によって20年間実施してきた「銀の雫文芸賞」の成果を継承し、NHKの共催を得て、平成20年度から「NHK銀の雫文芸賞」として行っている。
作品の審査には、作家の出久根 達郎さん、マンガ家の里中 満智子さん、脚本家の竹山 洋さん、NHKドラマ番組部長、文化福祉番組部長があたった。726編の応募があり次の3編が入選した。
入選作品は、「NHK銀の雫文芸賞2014作品集」として製本し、広く頒布した。
最優秀の藪本 孝一さんの作品『春子の竹ボウキ』はラジオドラマ化し、9月20日「FMシアター」で放送した。
日々の介護の様子や思いなどを詠んだ短歌を募集し珠玉の作品を選び「介護百人一首2015」として作品集にまとめた。9回目になる26年度は、9歳から103歳までの幅広い年齢層から過去最多となる13,497首の短歌が集まった。
入選作品は、Eテレ「ハートネットTV」で、年間を通じて定期的に紹介されたほか、パネルにして27年度に各地の放送局などで展示する。
「福祉ライブラリー」はNHKの福祉番組を複製して貸し出すもので、事業団創立以来の基幹事業の一つである。ラインナップも多様で教育や福祉の現場で活用されている。
26年度に新しくライブラリー化した番組は32。「ハートネットTV」「バリバラ」などテレビの福祉番組や、「ETV特集」など視聴者から反響の大きかった番組、福祉の学習に役立つ番組をDVDに複製した。 また、事業団が制作した福祉DVD教材もライブラリーに加えた。
20年度からオンライン予約システムを導入し、パソコンを使っていつでも予約ができるようにしている。現在、登録者は7,071人で、昨年度より1,305人増加した。電話による予約とオンライン予約の件数はそれぞれ半数程度となっている。
年間の貸出利用は5,943本(昨年度と同程度)。おもな利用者は、福祉関係の大学・専門学校や、福祉の現場で働く人、障害児の親や障害者本人、介護に携わっている家族、ボランティア団体などである。
利用した人が特に多かったソフトは、事業団制作の福祉DVD「発達障害の子どもたち」(594本)。次に多かったのは「うつ病」(422本)、「認知症ケア」(202本)、「統合失調症の人の回復力を高める家族のコミュニケーション」(139本)、「高次脳機能障害のリハビリテーション」(62人)でいずれも事業団制作のDVD3巻シリーズ。じっくり勉強したいという感想が多かった。
NHKの字幕放送の拡充にあわせ、聴覚障害者向けサービスとして平成15年度から行っている。26年度は「みんなの手話」(5本に13回分を収録)を字幕化した。
ライブラリーは通算72番組で、全国59の聴覚障害者関係施設と当事業団で貸し出しを行っている。
視覚障害者向けのテープライブラリーは、文芸作品や古典の名作を朗読したNHKの番組を複製して、全国47か所の委託施設で貸し出しを行っている。各地の点字図書館でデジタル図書での貸し出しが一般的になっているため、平成20年度からソフト作成をテープからデジタル録音のDAISYに切り替えている。
26年度はNHKの『ラジオ文芸館』から「梅咲きぬ」(山本 周五郎)、「滴る汗」(藤沢 周平)、「その日のまえに」(重松 清)など8作品を、『朗読』から「菊池寛作品集」など、『古典講読』から「枕草子」を複製した。
貸し出し利用は年間3,200本あまりで、「ラジオ文芸館」などの現代の作品に人気があった。
アルコールや薬物、ギャンブル、買い物、インターネットなど様々な"依存症"が問題となっている。依存症とはどんな病気で、その回復のためにはどんな支援が必要なのかを、実際に依存症に苦しんだ人やその家族、病院やリハビリテーション施設の取り組みなどを映像で紹介しながら解説した。
福祉DVD教材(テキストつき)は3枚組で、700セット制作した。全国の精神保健福祉センター、保健所、保護観察所、リハビリテーション施設、家族会、支援団体、専門病院などで役立ててもらうため、希望する所に無料で配布した。
また事業団の「福祉ビデオライブラリー」でも貸し出しを行ない、より多くの人に利用してもらう。
(各巻の内容)
なお、本事業はJKAの補助金を得て実施した。
「もの忘れが気になるあなたへ」
(19年度作成 監修:小阪 憲司 横浜ほうゆう病院長)
認知症はどんな病気か、治療法や予防法、相談窓口などを分かりやすくまとめたもので、発行数は21万部となった。
「家族が認知症と診断されたあなたへ〜おすすめ介護術〜」
(20年度作成 監修:須貝 佑一 認知症介護研究・研修東京センター副センター長)
認知症の介護のポイントを症状別に解説したもので、発行数は16万部。
26年度は両冊子あわせて1万3,800部をフォーラムの参加者や希望者に無料で配布した。送料は利用者負担。
「思春期のこころの病〜"悩み"と"病"の見分け方〜」
(21年度作成 監修:青木 省三 川崎医科大学精神科学教室教授)
思春期特有の精神疾患の見分け方と対応について啓発する冊子で11万部作成。26年度からはホームページで見られるようにして、個人のほか、学校や勉強会をするNPOなどに利用してもらっている。
「がん患者のための体と心の緩和ケア〜痛みと悩みをやわらげて自分らしい療養生活を送るために〜」
(22年度作成 監修:的場 元弘 国立がん研究センター中央病院緩和医療科・精神腫瘍科長)
がん患者の体の痛みや心の苦しみを和らげる「緩和ケア」について、病院や相談機関の情報を含めて解説したもので4万部を作成。26年度はフォーラム会場や希望者に1,100部を配布した。送料は利用者負担。
年間を通して数々のチャリティーを行った。
26年度のチャリティーイベントは以下の通り。
(「※」印は物品などの贈呈をした催しで、詳細は、6.(4)に記載)
あすの福祉の芽を育てる「わかば基金」は、福祉の分野で地道に活動を続けているグループを支援するために設けられたもので、今回で26回目を迎えた。
24年度から、東日本大震災の被災地で活動している福祉グループに支援金を贈る「東日本大震災復興支援部門」を設けており、26年度は49のグループから申請があった。
また、「支援金部門」には219グループ、「リサイクルパソコン部門」には122グループから申し込みがあった。
「リサイクルパソコン部門」は、NHKやNHK関連団体から不用になったパソコンを寄贈してもらい、新しいアプリケーションソフトを入れた上で必要としている福祉団体に贈呈するもので、NHKグループの新しい社会貢献活動となっている。
選考委員会を経て、全国12グループに総額679万円の支援金、19グループに50台のパソコンを贈った。また、被災地には9グループに639万円の支援金を贈ることができた。支援総額は、パソコン費用を含め1,520万円。
26年度は、支援額を豊かにするため「N響チャリティーコンサートHOPE」を実施した。また、いくつかの団体から「わかば基金・震災復興支援部門」への寄付があった。
なお、初回からの贈呈件数は582に上る。
<支援金部門 支援先>*12グループ *支援金総額:679万円
<リサイクルパソコン部門 支援先>*19グループ *リサイクルパソコン贈呈:50台
<東日本大震災復興支援部門 支援先>*9グループ *支援金総額:639万円
「平成26年度NHK歳末たすけあい・NHK海外たすけあい」を、NHK、中央共同募金会、日本赤十字社と共催で12月1日〜25日の間実施した。
「歳末たすけあい」の義援金は、中央共同募金会を通じて被災した福祉施設への支援、障害のある人や、援助や介護を必要とするひとり暮らしのお年寄り、援助を必要とする子どもたち、長期療養生活をしている人や生活が困難な世帯などに配分される。
「海外たすけあい」では、日本赤十字社が赤十字国際機関と協力し、紛争や自然災害に苦しむ人たちのために使われる。
受付件数・金額(全国集計)
事業団ではNHK、日本赤十字社、共同募金会とともに、大規模な災害が起こった際に、その都度「災害たすけあい」を実施している。26年度は国内で起きた4件の災害で実施した。
27年2月11日に開催した「第48回NHK福祉大相撲」(入場者4,385人)の純益により福祉車両「福祉相撲号」5台を購入し、これに日産自動車からの寄贈1台と合わせて合計6台を障害のある人たちの療育活動や、お年寄りのデイケアなど福祉活動を行っている施設・団体に寄贈した。
「NHK福祉大相撲」の模様は、2月21日 総合テレビで放送した。
<寄贈先>
事業団の催し物の開催時に、視覚障害の人や知的障害のある人など390人を招待した。
事業団の活動を周知するため、事業内容を紹介した印刷物をイベント会場で配布し、福祉活動への理解と協力を求めた。またホームページでは、催し物の周知や活動報告などを分かりやすく伝え、ネット時代にふさわしい広報活動に努めた。
NHK厚生文化事業団年報「心豊かな福祉社会をめざして」を発行して、事業団の福祉活動への理解促進を図った。
事業団の業務を紹介したパンフレット「事業団のふくし」を作成して、イベント会場などで配布した。また会場では、イベントのテーマにそった冊子を配るほか、事業団作成の福祉DVD教材、福祉ビデオライブラリーの利用案内などをしている。
NHKの放送、ニュースにより事業団の催しを紹介したほか、外部メディアへ情報提供を積極的に行い、新聞・雑誌などで事業の予定や活動内容が紹介された。
事業団のホームページをより多くの人の利用してもらうため、「最近の活動」「今週のおすすめ」など情報をきめ細かく提供するとともに、ビジュアルでわかりやすい画面構成に努めた。
26年度のアクセス数は、前年度に比べて23万ページビュー増加し、124万ページビューとなった。
掲載している主な内容は、
ホームページの利用者からメールで寄せられたさまざまな問い合わせには、各担当者が即応するよう努めた。
福祉、教育、医療団体などが実施する研修、啓発事業、また美術、スポーツ団体などが福祉目的で開催するチャリティー事業に積極的に協力し、本部・支局合わせて171の事業を後援、協賛した。
「自閉症啓発デー2014」「第42回日本車椅子バスケットボール選手権大会」「世界ダウン症の日記念イベント」「第41回国際福祉機器展」「福祉の就職総合フェア2014 in OSAKA」「脳外傷リハビリテーション講習会」などを後援、協賛した。
「国展」「春陽展」「東光展」「二科展」「アザミ革工芸展」「チアリーディング日本選手権大会」「KEIRINグランプリ2014」「手工芸作品展」「手づくりフェア in 九州」などのチャリティー催しを後援し、その益金から事業団へ寄付をいただいた。
当事業団への寄付金には二種類ある。個人や団体からのご寄付である一般寄付金と、当団が主催、後援、協賛したチャリティー事業からのご寄付であるチャリティー寄付金である。
26年度は、
賛助会員は一般法人に広く協力を求め、本年度は1団体5口の新規入会があった。しかし業績不振等により、退会5団体5口の申し出もあり、合わせて150団体から2,150万円の支援を受けた。
維持会員については、NHKおよびNHK関連団体役職員、NHK旧友会員等 6,563人の方々の協力を得て、その額は1,160万1,000円に達した。
〔特別賛助会員〕
〔賛助会員〕
当該事業年度における当事業団の理事および監事に対する報酬等の内容は、以下のとおり。
理事 13人 2,923万円
監事 2人
(注)
1.上記人数には、当期中に退任した非常勤理事3人が含まれる。
2.上記のうち、非常勤の理事11人、監事2人には、報酬は支払っていない。
終わり